10月25日 NHK[おはよう日本」
ラグビーW杯で世界で話題となっているのがスクラムユニゾン。
出場チームの国歌や応援歌を歌って
おもてなしの輪を広げるプロジェクトである。
日本対南アフリカの試合前
会場で日本のラグビーファンが歌っていたのは
対戦する南アフリカ国歌。
W杯が始まってから
出場チームの国歌や応援歌を歌っておもてなしをする日本人の姿は
海外で話題となっている。
“すばらしい文化”
“尊敬します”など
多くの称賛の声が寄せられている。
仕掛けたのはスクラムユニゾン。
中心メンバーの村田匠さんと田中美里さん。
日本各地に出向いて多くの人たちに参加を呼び掛けてきた。
ふだんは音楽家として活動する村田さん。
仕事の合間を縫ってプロジェクトを引っ張ってきた。
(スクラムユニゾン 村田匠さん)
「その国のファンとか選手をおもてなししようと
国歌とかラグビーアンセムでおもてなしをしようと。」
誰でも気軽に練習できるように
全チームの国歌や応援歌を歌った動画を作成し
インターネット上に掲載。
難しい発音も一から修行。
日本にいる各国の出身者などを訪ね歩いて
歌詞カードを作った。
国歌でのおもてなしを発案したのは元日本代表キャプテンの廣瀬俊朗さんである。
海外の試合でファンが歌で選手を後押しする姿に感動し
今回交流のあった村田さんたちに協力を依頼した。
最初は外国人の前で歌うことに不安があったと言う村田さん。
しかしイベントなどで実際に歌うと
相手との距離が一気に縮まることに気づいた。
(スクラムユニゾン 村田匠さん)
「体感してしまった。
めっちゃ喜んでくれているし
みんなで歌って
最後わーっと拍手になって
“よし きょうのゲーム楽しんでいこう”みたいなムードになった。
すごくうれしかった。」
迎えた南アフリカとの準々決勝の日
日本代表を応援する声は今まで以上に高まっていた。
それでも村田さんたちはいつものとおり相手チームの国歌の練習を呼び掛ける。
するとこれまでの3倍となる300人以上が集まってくれた。
試合は日本が破れ
初のベスト4入りはならなかった。
しかし試合後の会場には健闘をたたえたいと
南アフリカの国歌を歌う村田さんの姿が。
その思いに共感した日本のファンも一緒になって歌い続けていた。
(スクラムユニゾン 村田匠さん)
「試合が終わった後に
“今日はお疲れ よかったよ”みたいなのって
ファンが発明した“ノーサイド”かもかもしれない。
日本がこうして負けてしまうと勢いが落ちるかもしれないが
やっていることは変えずに
そのままW杯決勝まで続けていきたい。」