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鋳物メーカーが旅行業に進出!?

2021-01-12 07:00:51 | 報道/ニュース

2020年12月10日 NHK「おはよう日本」


創業100年を超える富山県高岡市の鋳物メーカー。
さびにくく自由自在に形を変えられるすずの特徴を生かしたデザイン性の高い食器などを生産している。
会社が力を入れてきたのがものづくりの現場で制作体験などを行なう産業観光。
2020年4月には「旅行業」の認可も受けた。
県内のさまざまな観光資源を組み合わせるツアーを企画して
さらなる集客につなげる狙いである。
しかし団体客を中心に多い日には800人が訪れていた観光客の数は
新型コロナウィルスの影響で半分以下に減少。
そこでターゲットを団体客から個人客に移してツアーを企画した。
(鋳物メーカー 「能作」専務)
「個人向けのプランの中で家族やカプルに向けて
 どういったご旅行が提案できるか
 寄り添う形で提案させていただきたい。」
この日は東京の新婚夫婦が1泊2日のツアーに参加した。
ツアー第1弾のテーマは「思い旅」。
2人だけの制作体験や特別な宿に宿泊するオリジナルプランである。
(客)
「ことしの2月に婚姻届けを出した。」
「新型コロナで新婚らしいことを何もできていない。」
「国内でもこだわりのある旅行ができたら
 別に海外に行かなくてもいいんじゃないかな。」
ふたりはランチをとるために工場内に併設されたカフェへ。
「これもさあ すずじゃんね。」
食事はすべてこの工場で作られたすず製の食器に盛り付けられ使い心地を体感できる。
スタッフの指導を受けながら実際に鋳物づくりも体験。
約250度に熱されて液体になったすずを流し込む。
そして出来上がったのはふたりの名前と日付入りの箸置き。
「作られるところから使うところまでを一日で体験できたというのはすごく貴重なことだなと思っています。」
宿泊は木の伝統工芸が有名な南砺市井波の宿。
古民家をリノベーションした知る人ぞ知る宿である。
地元の陶芸家が製作した食器は食事で利用することができ
浴室は自然が感じられる半露天の釜風呂。
都会の喧騒を忘れてふたりだけのゆったりとした時間が流れる。
(古民家の宿を経営 Bwd and Craft 山川代表)
「団体で密になって移動することがはばかられるような世の中に
 物の価値に改めて気づいてもらう
 そんな旅にしてもらえたら。」
ツアーを企画したメーカーは
時代の変化に合わせてさまざまな旅行プランを打ち出していきたいとしている。
(鋳物メーカー “能作” 専務)
「家族できずなを深めたいとかカップルで思い出を作りたいという要望は
 コロナの前に比べるとさらに高まっているように感じています。
 富山の魅力を深く知っていただくとともに
 産業を楽しむきっかけになればいい。」

 

 

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