スラムは遊び場に。
ゴミ捨て場は冒険の場に。
まだこの世界に、希望はある
7月27日、京都シネマにて鑑賞。どうしても、観たかった作品だった。今の、日本の子供たちの現状は、虐・待やい・じ・めなどによって、自ら死を選んだり、殺されたり。
でもきっとこの作品を観れば、大人も子どもも、ちょっと考えを変えようかな?ときっと思うはずそんな勇気を与えてくれる物語。
両親の離婚、ストリート・チルドレン、H・I・V胎内感・染、少年兵士など、7つの国の子供たちの現実を、7つの国の監督たちが、ドラマチックに描く。
そういえば、子供の時って恐れを知らずに明るく生きていた劣悪な状況も新鮮な遊び場にしてしまうほどの想像力があって・・・・。大人だったらくじけてしまうような絶望感なときも、ただひたむきに、今日を生きる純粋な表情があるんだ7つの国の監督たちは、子供というなにものにも代え難い存在に敬意を表しまた哀れむことをせず、それぞれの国が抱える問題を、子供の目線と感受性を表現して、観客に問題意識を問う?というドラマが誕生したのだ。
7つの物語の紹介
マシンガンを握りしめる少年兵の、それでも無垢な瞳
『タンザ』TANZA 監督:メディ・カレフ/ルワンダ
夜明けとともに走り出す、子供たち、その手には、明らかに見合わない大きな銃があった。少年たちはルワンダで「自由」の名の下に強制的にゲリラ部隊に入隊させられた。その中の一人、タンザはまだ12歳。スニーカーが一番の自慢だ
親友が銃撃戦で倒れても彼らの戦いは終わらない。真夜中、時限装置の付いたを持ってに侵入するタンザ。彼の無垢な瞳の前に映った標的は、自分が憧れる学校の教室だった。
タンザを演じた少年は、ビラ・アダマ、メディが街を歩いていたときに見出した少年。映画に登場する子どもたちは、すべて街で探した子供たち。そしてこの中には、裕福な家庭の出身は一人もいない。彼らは親より多くの希望を持っていた。とメディは切なそうに付け加える。
盗みでしか生きられない親と子の、どこか滑稽な叙情詩。
『ブルー・ジプシー』 BLUE GYPSY 監督:エミール・クストリッツア/セルビア・モンテネグロ
窃盗の罪で投獄された15歳のウロス。出所を目前に控えた少年院で、悪・童との最後の時間を楽しんでいた出所したら、理髪店で働く、それが彼の淡い夢でも頭によぎるのは、外に出たときの非情な過去父は窃盗団で、子供たちに盗みを強要。ハッピーな看守と所員たちのに乗って、父と家族が迎えに・・・・看守たちに豪華なをする。出所したとたん、また窃盗団家族の大暴れが始まる以前と何も変わらない家族の状況にウロスがとった行動とは・・・・。
彼ら子供たちの自由は、大人が考えている自由と反対の意味を持つと監督は話す。金を使い果たしたとき、軽犯罪を犯すことで、刑務所に戻ろうとする。自由より、刑務所を好む社会的レベル人が多いことを知り、この作品を作った。
HIVの両親と娘の、愛情と苦悩、そして再出発。
『アメリカのイエスの子ら』 JESUS CHILDREN OF AMERICA
監督:スパイク・リー/アメリカ
ブルックリンに住むブランカは、お洒落にも敏感なティーンエイジャー。厳しいけれど愛情たっぷりの母と、兵役で負傷し今は飲んだくれた優しい父と三人で暮している。を買ってもらえない以外に不満なのは、色々な薬を飲まされることある日彼女はその理由を知る。彼女の両親はH・I・V感・染・者の上、麻・薬・常・習・者、そして彼女自身も感染していた。エ・イ・ズ・ベイビーと呼ばれ、い・じ・めにあうブランカしかし彼女に何の罪があるというのだろう?最悪の状況にある家族の唯一の望みは愛情があること。悩めるブランカは、ある保護施設を訪ねた。
スパイク・リーといえば、最近観たのは、「インサイド・マン」だ。「マルコムX」ではオスカーにノミネートされている、素晴らしい監督だ
今回の撮影は、リー自身が育って、今も住むブルックリンで行われた。ブランカ役の少女、ハンナ・ホドソンは彼の妹ジョーイが学校でドラマを教えているところで見つけたそうだ。
この映画はハッピーで陽気なものではないが、このテーマは話しておくべきものだと感じた。エ・イ・ズによって人が亡くなるということは辛い現実だけど、しかしまったく希望がないというわけではないラストでブランカは前向きになるというところがその希望に繋がるのだ。トンネルの向うには光があることを伝えたい。
廃品を拾って自活する兄妹、今日も宝探しがはじまる
『ビルーとジョアン』 BILU E JOAO 監督:カティア・ルンド/ブラジル
ブラジル、サンパウロ。エネルギー溢れる街、ファベーラ(貧民街)にに住むビルーとジョアンはまだ年端もいかない兄妹。鉄クズや段ボールなどのゴミを集めては換金し、小銭を稼いで暮している。ある時どんなものが高価で売れるかを学んだ二人は、リアカーを借りて、大都会に繰り出す。まるでレーシング・ゲームを楽しむかのように、道路を突っ切って走っていく
市場で空き缶を集めたり、大人を手伝ってみたり彼らの仕事(遊び)に定時はない。あっという間に夜が明けて、そしてまた夜が更ける今日も戦利品を持って、廃材屋へ急ぐのだが、リアカーがパンク果たして二人はお金を手にする事ができるのか
この映画を見て可哀想なんて思わないで欲しい。観客に見て欲しいのは、子供たちの力強さそしてそれを新たな視点で見ること。
生きるために、皆頑張って働く街、サンパウロには人力車が増えているそうだ。今回はその人力車引きの立場になってみたいと思ったと監督は話す。この二人もこの役の等身大で生きている子供たち。ジョアン役のアナウェイクは母とともに中心街のマーケットで、紙集めを手伝っていた。そしてビルー役のべラもリサイクルカートで街を走っていた。二人とも閉店後の夜間の農家が運んでくるマーケット近くで働いているのである。彼らのユーモア、エネルギー、創造性、そして登場する子供たちの途方もない個性だと・・・・。信じるものが壊れたら、どれも失ってしまうものばかり。子どもの力はほんまに凄いんだ
パート1はここで終了します 後3つの物語はパート2で紹介したいと思います。