箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

そのままで輝いている

2021年10月09日 06時59分00秒 | 教育・子育てあれこれ
わたしの家の庭に白い花が咲いています。その白い花は、咲いているだけで白い光を発して、美しく感じます。

これを「白色白光」びゃくしきびゃっこう)といいます。仏教用語です。

お経の中に、「青色青光」「黄色黄光」「赤色赤光」「白色白光」(しょうしきしょうこう おうしきおうこう しゃくしきしゃっこう びゃくしきびゃっこう)という言葉で表されています。

存在しているだけで、その色はその光を発して輝いている。

現代流にいうなら、「あなたはあなたでいい」「存在そのものに価値がある」という意味です。

SMAPの「世界に一つだけの花」の歌詞でなら、「もともと特別なオンリーワン」というフレーズにあたります。

つまり、名誉や地位、富裕でなくても「そのままで光り輝いている」。それほど一人ひとりの人間の存在は尊いのです。

わたしは、それが人間の尊厳だと思います。

他の色を見て自分と比べて、あの色になりたいと思わなくてもいいのです。

ただ、中学生はこの言葉を聞いて曲解しないでほしいのです。

「あなたはあなたでいい」と聞いて、「そうか、ぼくはいまのままでいいんだ」と、何も努力しなくていいという教えではないのです。

発する光は、本人の努力や鍛錬により、さらに輝きを増します。

もっと勉強ができるようになりたい。

もっと英語が話せるようになりたい。

もっとサッカーがうまくなりたい。

もっとダンスがうまくなりたい。

もっと歌がうまくなりたい。

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もともと放っている光は、さらに美しく光るようになります。

そこにいたる練習や、ブラッシュアップ、努力のプロセスも尊いものだと思います。