
このたび、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)がノーベル平和賞を受賞したニュースが報じらました。
長年の活動が認められたことに喜びを感じます。
中学校での長崎修学旅行を通して、平和学習を実践してきた自身の経験からも、受賞された人びとの喜びが伝わってきます。
唯一の被爆国の当事者として、体験を証言してきた、とくに広島・長崎の被爆者は、高齢になりながらも、大きな喜びをかみしめておられるでしょう。
原子爆弾の恐ろしさや核兵器の危険性は、実際に被爆した人でしかわからないという見方もでます。
事実、アメリカ国内では核兵器について、必要とする人びとも一定数存在します。
広島の被爆体験の証言者が、アメリカで退役軍人らを前に話した際には、聴衆のなかから「核兵器は使うべきでないが、持ってもよい」という発言がありました。
また、「世界のならず者のリーダーを制御でき、すばらしい抑止力だ」と主張した人もいました。
必ずしも核兵器に反対でなく、その必要性を説いたり、条件付き賛成をする意見の潮流のなかで、今回のノーベル平和賞は、被爆者の活動のエネルギーとなるでしょう。
いま、核戦争の危機が高まる情勢をみたとき、被爆者の言葉にはリアリティがあるのです。まず被爆の実相を知ることが不可欠です。
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