学校はたくさんの児童生徒が集まる場所です。
それゆえに、さまざまな特性や病気をもつ子もいます。
その一つに食物アレルギー体質の子がいます。
牛乳やピーナッツ、ソバ、乳製品、えびなど、きまった食品を摂るとじんましんや咳が出たり、呼吸障害、意識障害まで起きるのです。
重篤な場合は、命の危険にさらされることもあり、救急搬送することもあります。
食物アレルギーの子どもの多くの親は、わが子が幼少期の頃から、それはそれはたいへんな体験をして育ててこられたのです。
私が校長をしていた中学校でも、牛乳アレルギーの生徒が中1入学段階で引っ越してきました。
牛乳は飲むのはもちろん、牛乳の汁が皮膚についただけでも、赤くなりじんましんを発症する重度なアレルギー反応をもつ子でした。
入学前は養護教諭といっしょに、小学校を訪問し、その子の様子や救急搬送したケースや学校生活で配慮することなどを聞き、引き継ぎを十分にして受け入れました。
ちょうど、箕面市の中学校では、その子の中学3年間の途中から学校給食を開始することになっていました。
その子は、3年間で成長と共に牛乳アレルギーが改善され、いまはほぼ乳製品を摂取しても大丈夫なほどになったと聞いています。
しかし中学校在籍当初は給食の除去食(アレルギー反応を示す食材を抜いたメニュー)を実施するなど、細心の注意を払いました。
修学旅行など宿泊行事に参加するときも、ホテル側にその子用の除去食を依頼し、調整します。
また、調理の際にも他の生徒用のメニューを作る際に乳製品を扱ったなべや包丁等で除去食をつくらず、別の鍋や包丁を使ってもらうよう依頼もしました。
ここまで聞かれると、きっとその子の学校生活は制約が多く、楽しくなかっただろうと感じられるでしょう。
では、食物アレルギーの子はどのような学校生活を送っていたのでしょうか。
たしかに制約は多かったですが、自分のアレルギーに向き合い、付き合い、前向きに生活を送っていました。
とかく食物アレルギーはマイナス面ばかりが強調されますが、そんなことはありません。
いまは世間での認知も進み、「アレルギーに対応してほしい」と保護者がまわりに声をあげるのは当たり前のことです。遠慮もいりません。
また、医学的にも研究が進み、アレルギー症状が出にくくしたり、改善する治療法も始まっています。
アレルギーをもつ子が、自分自身の病状を受け入れ、自分の可能性を広げていける学校や社会になるには、周りのアレルギーに対する理解を深めることが大切だと思います。
とかく食物アレルギーはマイナス面ばかりが強調されますが、そんなことはありません。
いまは世間での認知も進み、「アレルギーに対応してほしい」と保護者がまわりに声をあげるのは当たり前のことです。遠慮もいりません。
また、医学的にも研究が進み、アレルギー症状が出にくくしたり、改善する治療法も始まっています。
アレルギーをもつ子が、自分自身の病状を受け入れ、自分の可能性を広げていける学校や社会になるには、周りのアレルギーに対する理解を深めることが大切だと思います。
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