箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

誰かのために

2020年02月02日 08時16分00秒 | 教育・子育てあれこれ

人間は、本来的に脅されたり、罰を与えられることはイヤなものです。

親子関係でも、

「遊んでばかりいたら、○○を買わないよ」

「今度、こんな点数をとったら、家族旅行はキャンセルするから」

子どもは、親といい関係でいたい、愛されていたいと願っていて、それを感じるときに、活気とかやる気が出ます。

しかし、脅しや罰を使う親に対しては、いい親子関係を感じないため、やる気は起こりません。

さらに、つねに脅しや罰を受けて育った子は、対人関係で、相手をみて行動するようになります。

相手が優しい人なら横柄な態度をとり、こわい人なら、相手の気分や機嫌をうかがって行動するようになります。

脅されて行う行動は、自分の意思から出たものではないので、怖い人がいないと自分から行動を起こそうとはしません。

これは親子の関係だけでなく、学校での生徒と教師の関係でも同様です。

いわゆる「先生によって態度を変える生徒」というケースです。

したがって、子育てや教育における脅しや罰は、とかく子どもに表と裏を作りやすくなります。

対照的に、他者の役に立つ喜びは、人との関係で、特別な見返りがなくても、「誰かのために」なればと、その人の活気とやる気から出てくる行動です。

ボランティア活動などは、まさしくこれに当てはまります。

東北大地震が起きて以来、AKB48が「誰かのために」と銘打って被災地をまわりライブをずっと行なっています。

見返りなど期待せず、活気とやる気で行動できる態度は、その人の人格として形成され、その人の一生の宝物になります。



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