箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

 浄瑠璃と大ケヤキと名月姫

2022年03月12日 08時47分00秒 | 教育・子育てあれこれ


大阪府の最北端、能勢町(のせちょう)は自然の山々や田園風景が豊かに広がるまちです。

この町に「浄るりシアター」があります。

このシアターを拠点に、地元の人びとが「能勢人形浄瑠璃鹿角座(ろっかくざ)で活動しています。

もとの「能勢浄瑠璃」は江戸時代から伝わる語りと三味線で構成されていました。1998年、それに人形・囃子(はやし)を加えアレンジしたのが「能勢人形浄瑠璃」です。

能勢町には、国の天然記念物に指定されている樹齢1000年とも言われる「野間(のま)の大ケヤキ」(大阪府豊能郡能勢町野間稲地)が生育しています。

何かのイベントや教育研究会で能勢町が会場になり、PRするときに野間の大ケヤキはよく紹介されます。


その大ケヤキから浄るりシアターへ移動する道の峠に名月峠があります。

この峠は名月姫にゆかりのある由緒ある場所です。平清盛に見初められ、側室になるように誘われた名月姫がここで亡くなったと言われています。その墓碑にはいつもきれいなお花が供えられています。

能勢町を取り扱った能勢人形浄瑠璃鹿角座の公演『名月乗桂木(めいげつにのせてかつらぎ)』では、野間の大ケヤキを舞台美術家の加藤登美子さんが舞台上に表現しました。

古典というジャンルを越えた舞台美術が新鮮で、大きな評判となり鹿角座はいまも活発な活動を続けています。

(毎日新聞2022年3月6日号「創作の原点」を参考にしました。)


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