私たちの一生には、じつにさまざまなできごとがあります。
楽しいこと、うれしいこと、苦しみ、悲しくつらいことなどに出くわします。
そのようなとき、何があっても、自分を信頼できる、自分を認めることのできる人、自分は大丈夫だと思える人は、頼もしいものです。
ものごとがうまくいかないで落ち込むことがあっても、短所があっても、わたしはわたしと自分を認める感覚をもつことが、子どもにとっても、たいへん大切です。
そういう子どもは、つらくても耐えようとします。失敗しても、またやり直したらいいと思います。
また、人との関係においても、気にいってもらえるように振る舞う必要がなく、ありのままの自分でいいと思います。
もちろん、人との関係で周りがその人をはげまし、助けになってくれることもあります。
しかし、最後には、結局、本人が自分を信じて、ものごとを受け止めようとする力が決め手になります。
子育てや教育では、自分を信頼できて、自分を認める子に育てることが、学習でも、学校生活でも、家庭生活でも、地域での暮らしでも、将来の職場でも、意欲をもって前向きに生きることができます。
そのためにも、大きな役割を果たすのは親です。
わが子のすべて、長所も短所も認めて、すべてを愛することで、子どもが自分を認める芽が育ちます。
親から受け入れられ、認められない子が、自分を信頼して、自分を認めるようになることはないからです。