親子関係を考えるとき、平素の対話が大切だと、私はつくづく思います。
子どもの言葉に耳を傾けることが、まず基本になります。
そして、子どもの話に、「でも」「だけれども」とか「そんなことないよ」などと打ち消すのを少なくします。
自信をなくしている子どもがよく口にすることばがあります。
私も何度か、いろいろな生徒から聞いたことがあります。
「どうせ、わたしなんか、やってもできないから」
それに対して
「そんなことないよ。あなたもやればできるよ」
と、返すことが多いと思います。
これは、子どもの言うことを打ち消していることになります。
そうではなく、子どもの気持ちを受けとるのがポイントです。
どうせできないという子どもの気持ちを想像してみます。
心の中で望んでいる本当のことは、「私だってもっとできるようになりたい」です。
その気持ちを察して、おとなは言葉を返します。
「できるようになりたい。そう思っているんだね」
否定するのではなく、こんな返しかたを続けていきと、子どもは「わかってくれている」と感じて、「やってみようかな」というやる気に自然につながっていくことが多いのです。
そのやる気が芽生えたら、具体的なサポートの道が開けてくるでしょう。