おじいちゃん・おばあちゃんと同居している家族でも、子どもがおじいちゃんやおばあちゃんといっしょに過ごす時間は、長いものではありません。
私の娘の場合で、祖父とは上の子が20年ちょっと、下の子が15年ほどでした。
その中でも、子どもが大きくなるにつれて、だんだんおじいちゃん・おばあちゃんに甘えなくなります。
だけど、小さいときに「甘えさせてくれた」「かわいがってくれた」という温かい関係は消えることなく、残ります。
うちの子は二人とも、おじいちゃん・おばあちゃんに、ほんとうにかわいがってもらいました。
だから、おじいちゃんが亡くなったときには、その思い出を告別式で涙ながら読みました。
また、おばあちゃんの足腰が弱り、車いすの生活になったときには、イヤな顔一つせず快く押したりしてくれます。
それは、幼いころ、おじいちゃん・おばあちゃんに同じようにしてもらったからです。
上の子も、下の子も、ベビーカーに乗せて押してもらい、地域の公民館から自宅までの道を一緒に帰ったのです。
ピアノ教室に、暑い日も寒い日も、雨の日も風の強い日も、電車に乗って連れていき、連れて帰ってくれました。
子どもは大きくなっても、かわいがってくれたことはちゃんと覚えているのです。わたしはそう思います。
祖父母は、親にできないことをしてくれる人です。
愛情を惜しげなく与え、慈しんでくれる人です。
子育てで、祖父母の助けを借りることができる環境にある場合は、ぜひ愛情をもらえばいいと思います。