先日、娘がお土産として持ってきてくれた聖護院八橋の箱に書かれていたもの。
改めて読んでみて、高校時代に勉強したのを思い出しました。
残念ながら、ほとんど忘れていましたが、懐かしく読み返しました。
「春」
春はあけぼの。
やうやうしろくなり行く、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。
「夏」
夏はよる。
月の頃はさらなり、やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。
また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりて行くもをかし。
雨など降るもをかし。
「秋」
秋は夕暮れ。
夕日のさして山のはいとちかうなりたるに、からすのねどころへ行くとて、みつよつ、ふたつみつなどとびいそぐさへあはれなり。
まいて雁などのつらねたるが、いとちひさくみゆるはいとをかし。
日入りはてて、風の音むしのねなど、はたいふべきにあらず。
「冬」
冬はつとめて。
雪の降りたるはいふべきにもあらず、霜のいとしろきも、またさらでもいと寒きに、火などいそぎおこして、炭もてわたるもいとつきづきし。
晝(ひる)になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火もしろき灰がちになりてわろし。
(『枕草子』清少納言)
改めて読み返してみて…。
やはり四季のはっきりとある日本は素晴らしい!
その自然を素敵に表現する日本文学もまた素晴らしい!
思いがけず、八橋のパッケージから日本文学を見直した日でした。