ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

生活圏。

2007年01月31日 | 日記
先日。実に、2年ぶりに新幹線に乗りました。向かった先は、東京。ちょいと野暮用で。

そういえば、京都に引っ越してこの2年間、全く関東、っていうか、名古屋以東に行かなかったなあ。こんな日々は、実に、高校卒業以来の事。
毎年毎年、渡り鳥のように欠かすことなく実家と関東の間を新幹線に乗って往復していたというのに。

久し振りに京都駅で新幹線のホームに佇み、あの不思議な空気を吸い込む。そう。新幹線のホームには、不思議な高揚感があるのです。なんというか、私にとっては、「闘いのスイッチが入る場所」。プロレスのゴングがなる瞬間、とでもいいましょうか。

でもって、停車している新幹線の車体を見ると、条件反射で、TOKIOの「AMBITIOUS JAPAN!」の曲が浮かんでくる。ううっ、泣かせるぜっ(とひとりで感傷に浸る…)。

指定席車両に乗り込む。20代の頃は、もっぱら「自由席デッキ座り込み」でしたね。ちゃんと旅行鞄の上に座ってもいいように中身を整え、立ち込めるタバコの匂いにくらくらしながらひたすら本を読んで耐えていた2時間半。

息子さんに逢いに行くおばあさんの話し相手になったり、たまたま開いた席に同時に座ろうとしてしまったダンディなおじさまと、譲り合いの末交代で座ることに、なんて、ささやかなドラマもありました。今ではタバコの匂いもなく、隣の人としゃべることもなくなりましたね~。

進学の時、就職の時、涙ぐみながら乗り込んだ時も何度か…あ、連れを初めて実家に連れて行った時ってのもありましたね。新幹線って、いろんな思いのタイムカプセルのようです。

地方出身者が多かった同僚たちもよく言っていました。「実家の駅ではまだ家のぼ~っとした気分を引きずっていて、富士山見てああ、そろそろ頭おこさなくっちゃな、って思って、熱海でさて、やらなきゃな~、で、品川のアナウンスで、あ~、いつもの日々に帰って来ちゃったなあ、って、あきらめが付くのよね~。」

さて、久しぶりの東京。到着のチャイムも相変わらず。品川のカーブに入るにつれ、小学校の頃はじめてビル群を見た時の遠い昔を思い出します。「木と家の比率が逆転してる…」!あれもこれもそこもかしこも、ビルのライン、ネジの1本1本まで、ここに目に見えるすべての「人工物」はみんな誰かしらがデザインしたもの…。人間とは、なんと恐ろしいパワーを持っているのだろう…。そして、ここにも人は住んでいる。

街はあいかわらずで、歩道脇の植物達は、埃っぽくてちょっと元気がなさげでした。木々の厚く重たい葉。ああ。黒い土だ。そうそう、この色。それでも、頑張って生きてるんだよなあ~。S先生の言葉を思い出す。「あらゆる生物は、なぜか最適な環境よりもちょっと不便なところで生きているんだ。そうして、他の様々な種族と関わりあいながら、安定した生活圏を確保する。」

夜の11時過ぎても人込みの絶えない山手線。用事を済ませ、やっと帰って来た京都嵯峨野線のホームは、夜の10時でもう歩いているのは私と他に2、3人だけ。う~ん。空気が綺麗だ☆。

☆今日のちび庭気温: 1~12℃ 寒い京都も、0度以下に、なりませんねえ。ありがたいことですが。ほんとに亜熱帯化したかな。(^^;)