梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

強者の理論は社会的な理論ではない

2013-08-01 09:14:08 | 雑記
アメリカの言う自由経済とは要するに「弱肉強食」の理論であろう、自己責任において何をするのも自由であると言う事はヨーロッパから新大陸に上陸し荒野を開拓しつつ大陸を横断した強者達のプライドでも有る。
しかし新大陸には元より住んでいた人達が居た、発見したコロンブスがインドだと思ったところからインディアンと言われるネイティブアメリカンの人達は酒量と放牧の民であったので土地の所有権と言う概念が無かった、彼らは本当の意味で自由だったのである。
しかし開拓者と自称する人達は土地の所有と言う概念があり祖国の法律を其のまま当てはめてこの大陸の所有者は我々であると宣言し、ネイティブの人達を1ヵ所に追い込み且つ自由に移動する事すら制限してしまった、
現行国際法上で言えば確かに彼らは「有効に支配」をしていなかったし所有者で有ると言う宣言もしていないが彼らの文化では大地は神のものであり人間は其処から得られる恵みを戴いていると言う感覚だから人間が大地の所有者で有ると言う考えは無かったのだろう、
此れは多くの民族がとっている考え方で日本も大陸からその文化が輸入されるまでは同じ様な考え方であり、其れまでの大王と言われた支配者は天(自然)との伝達役であり、シャーマンであった、税は年貢と言う様な物ではなく文字通り「貢物」だった。
しかし新大陸のネイティブ達はあまりに広大な恵みを持ち続けていた為か結束した社会と言う物を持っていなかった為に僅か100年足らずの間に完全にヨーロッパ人の支配を受けてしまう事になる、当然最先端の武器による戦力が大きなファクタだった事も大きいだろう。
大航海時代以降ヨーロッパは東南アジアを中心に多くの植民地を広げていったが第二次大戦の後殆どの植民地は独立し白人による植民地支配は20世紀全般で終結するが北アメリカ大陸とオーストラリア大陸に於いてはその大陸に住んでいたネイティブが非常に少数で植民地化するには労働力にならなかった為に国からの入植と言う方法で支配をし、現在ではその入植者が「独立国家」を営むと言う事になっているが原則的に言えば彼らはネイティブに土地を借用している事になる、無論買い取りと言う方法も有るがどう考えても正当な価格を支払ったとは思えない、その彼らが「自由経済」を唯一社会の経済規範で有ると言うにはやはり「強者の理論」だといわざるを得まい、
特にアメリカは「我が国は金融で成り立っている」と宣言したとおり世界の経済と軍事力で絶対的な優位な位置を占め、未だその影響力に組していない国々をその経済的な優位さで包囲しヘッジファンドを黙認する事で攻め立てているように見える、
言わばアメリカは国家と言う看板を持ったヘッジファンドであり、外交戦略と併せて時刻に有利なルールを広め様と画策していると言うのが現状ではないだろうか、