梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

自分にはどうする事も出来ない、

2013-12-04 08:50:44 | 雑記
先日大森から京浜東北線に乗った時車内に異臭がした、新しく出したジャケットだったので少し気になったがどうもそんな様子は無い、品川に着いた時ドアの近くに黄色いダウンジャケットを着た男性が立った、椅子のある所から移動して来たらしい、
異臭の元はこの男性だった様だ、頭は蓬髪で下半身は着古したボーダーパンツ、右足は踵を踏み潰した古い革靴だが左足は何か布をかぶせてその上からビニール袋をかぶせて足首の上で紐で縛っていた、
その左足が以上に太い、恐らく晴れ上がっているのだろう、太股から足首まで略同じ太さである、膝の裏側を中心に黒いシミが広がっていてビニール袋の上は明らかに化膿している、恐らく袋の中はもっと化膿しているのではないか、左の足元には引き摺る様に黒いバッグと袋を置いている、彼が近くに来た時異臭は更に酷くなった、
田町でいったん降りて2つ先のドアから乗り込んだがその臭いは其処まで漂って来た、新橋で次の車両に移動する。
秋葉原で下車して目的の両国に行く為に総武線の階段に向ったらやはり下車してきた彼にすれ違った、恐らく未だ30代後半だろう、何処へ向うのか左足を引き摺るようにしてホームの先端方向に向かって行った、一瞬の事だがその表情は気負うでもなく、卑屈でもなく、遠くを見るような眼で前を見ていた、
それから彼の姿が時々頭に浮かぶ、(もし自分が彼だったら、何が原因であんな風になってしまったんだろう)
生まれた時は恐らくそんなふうになるなどとは彼も両親も思いもしなかった筈だ、私の産まれもたいした事は無い、と言うより正しく赤貧洗うが如くと言う育ちだったが今何とか曲がりなりにも生活し子供も一人前になり孫にも恵まれている、
しかし、(若しかしたら自分もああなっていたかも知れない)と言う思いが抜けない
恐らくまともに住む所も有りそうも無く体も普通ではなく何処に居ても廻りから疎んじられて将来ところか明日すら考えられない、この後何処へ行くのか、何かあてでもあるのか、
親族は会っても恐らくあの様子では関係を絶たれているのだろう、(若し、自分が彼だったら)今普通の格好をして雨露を凌ぐ場所があって仕事があり少しでは有るが次を考える余裕もある、驕りかも知れないが彼の姿の悲しさがずっと何処かに引っ掛かっている
社会が悪いと言う様な話しではなく、どうしても救えない人は居るのかも知れない、それは経済的な問題かも知れないし心の問題かも知れない、彼に手を差し伸べる事が出来るとすればそれはイエスであり仏陀だろう、無論その行為に自分が酔いしれるのでは無いと言う条件付だが


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