波乱万丈 乳がん転移ライフ!

39歳で乳がん ステージⅢ告知。術後1年経たずに肝臓、骨に転移。そこから始まる長い転移ライフ!

「自由と放任」「個人主義と無関心」~川崎の事件で考えさせられたこと

2015-03-14 01:48:41 | 悲しい出来事
☆アッピア夫です。地元の川崎で痛ましい殺害事件が起きましたが、自分自身も10代の子育ての真っただ中にあり、子育てと言う観点から色々と考えさせられました。

最近は、子育てだけではなく、職場、学校、地域、家庭など社会の様々な場所において、「自由」と「個人主義」が蔓延っていると感じますが、その反面、「過敏」「過干渉」なことも目にします。そう言う意味ではいびつに二極化していると言えるのでしょうか?

私が子供の頃は、多くの目で「監視」「干渉」されるのが当たり前の時代でした。生まれ育ったのが小さな田舎町ということもありますが、近所の人から郵便屋さん、新聞・牛乳配達の人(当時、牛乳は配達でした)、商店主、駅員さん、お巡りさんに至るまで、町の人は全員顔見知りと言う世界でしたので、何かあれば、正に池に石を投げた時の波紋のようにあっという間に広まります。

前回、学生の頃によく親が学校に呼び出されたことを書きましたが、決して不良だった訳ではなく、(少し)やんちゃだった程度なのですが、とにかく学校で何かしでかすとすぐに家に通報されました。呼び出されないまでも、学校から帰宅するのを、親が玄関で鬼の形相で待ち構えていることもしょっちゅうでした。

中学生となり彼女が出来始めた頃、こっそり一緒に下校したりなどすると、あっという間に話が駆け巡り、近所の情報通のおばちゃんなどからは「○○ちゃんもいい歳になったものねェ・・・」と意味深に言われ、帰宅すると「誰と帰って来たの?」と親からいきなり質問攻撃を受けるのが常でした。家にいても固定電話しかないので、女の子から電話でもかかって来ようものなら、親は耳が顔と同じ位の大きさになっていましたし、当然話の内容は筒抜け・・・町を歩けば人間監視カメラがうようよと言う状態でした。

昔はそう言う中で子供達が育ちましたので、今や絶滅危惧種になっている「ヤンキー」呼ばわりされた不良グループもいるにはいましたが、それ程大したものではなく、ちょっと格好つけてグレている風だけど、皆いいやつ・・・と言う感じでしたね。それが、今は至るところを監視カメラで監視しなければならず、見かけだけではごく普通の人と危険な人の区別もつかず、子育てを含めた家庭のあり方そのものが「自由」となり、社会全体が「個人主義」になりました。

「自由な子育て」と言うと聞こえが良く、「うちは子供の自由にさせています」「『自分で好きなように生きなさい』と言っています」・・・などと言うことが「理解のあるかっこいい親」と思われているように感じますが、本当にそうでしょうか?「自由」には「責任」が伴います。子供に自由を与える前に、まず或る程度の厳しさの中で責任感と自律心を育てるのが先ではないでしょうか?

最近の風潮として、「褒める子育て」が持て囃されていますが、「褒めるだけの子育て」と勘違いしてしまい、「叱る」ことをしない親が増えているということを耳にします。「叱られる」ことに耐性のない子供が大人になったらどうなるのか?ちょっと恐ろしさを感じます。

また、過干渉で、何でも先回りしてやってしまう親に育てられた子供は、転び方も知らず、親のいないところで突然転んだら手をつくことが分からずに顔面を強打するという笑えない話もあります。また、同じマンションに住む高校生位の女の子がいるのですが、その子は毎朝父親と一緒に家を出て、毎晩母親と一緒に帰宅します。この子の将来は一体どうなるのだろう?と本気で心配してしまいます。

まあそのような過干渉の問題はまた別としても、「自由」と言う名の「放任」と、「個人主義」と言う名の「無関心」により最悪の結果を招いたと言える今回の事件・・・家庭や地域のあまりにも希薄な人間関係と、幾多の兆候に気付いていたはずの誰一人として何の行動も起こさなかったという我関せずの世相・・・もっと地域で繋がりましょうよ。災害が起きてから地域の絆と言うのでは寂しすぎます。

2015年3月14日 アッピア夫


男二人を応援いただける方、応援クリックをお願いいたします。

にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「スクールウォーズ」~荒れ... | トップ | 「料理って奥が深いわ・・・... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2015-03-24 17:06:42
私は基本的にすぐ「はぁ?!!」と頭にくるタイプなので…子どもの卒業記念の親への感謝の手紙にも、「お母さんには二日に一回はおこられました」と書かれる始末です。
厳しく云々の気持ちがあるわけではなく、自然に叱っているのです。この子がいい大人になった時に、こんな調子ではマズいッと瞬時に思い立ち叱るのです。世間様に迷惑がられるのではなく、可愛がられる人間に育ってもらいたいから。親から巣立った後も、周りの人たちと、持ちつ持たれつの友好な関係の中、生きていける人になってもらいたいから。
過干渉な親や我が子をまともに叱ることもできない親は、おそらく我が子の傍らに自分自身がいなくなった状態を想像すらできていないのかもしれませんね。子どもの進学先も子どもが親しく付き合う友人も、何もかも未来永劫、自分が査定するつもりでいるんだろな…そんな風な印象を受けるお母さん方、私の周りにもたくさんいます…
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

悲しい出来事」カテゴリの最新記事