minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

君たちと出会えた事が・・・。

2012年06月16日 | 環境
ブエノスアイレスでの旅もそろそろ後半戦にさしかかった。昨日のライブはSessionessというレゲエバンド10周年記念。Martinの紹介で、彼らのバンドに遊びに行き、そのまま20曲以上演奏する事になり、このライブにも参加しないか?と誘われた(前記参照)。

バンドのメンバーはみんな楽しくて良い奴らばかり。本当に和気あいあいとした素敵なバンドだ。リーダーのルシアーノgがほとんど曲を書いているけれど、どれもこれもポップで楽しい曲が多い。

夜の8時にBuenosAiresClubに到着。ブエノスアイレスのライブハウスやスタジオって入り口だけだとどこなのか解りにくい場所が多い。アドレス(番地)を控えていなければわからなかった。鉄格子があって、その内側にブザーがあるだけ。ひええ。でもかすかに中から音が聴こえるのでここだ、と確信。

会場に入って行くとまだ全員集まってはいなかったが、テナーサックスのエルナンと恋人が風船を沢山膨らまして会場作り。しかもエルナンは今日が31歳のバースデイだった!

私たちも風船膨らましを手伝い(苦笑)、楽屋に戻ると全員が集まり出していた。時間つぶしに枯葉を吹き出すと、トランペットのレアンドロがさっとつけてきた。Rioもテナーのエルナンまで!!トシキが音の出ないエレクトリックアップライトでなんとか応戦。楽屋でこんなに楽しくジャムセッションするなんて初めて!みんなジャズが大好きなのね~~~。

終わってから私が「HappyBirthday」をRioと演奏すると周りのメンバー一同が大合唱。本当に素敵な仲間たち。

9時半の開演時間になってもまだまだ始まりそうもない(苦笑)。そのうちに楽屋にホッカホカのエンパナーダが・・・。これもルシアーノの配慮だった。しかし、肝心のルシアーノがサウンドチェックでいない・・???

「彼は家まで戻っているんだ。」

えええ?忘れ物かな~?以外とドジなのね。全員がサウンドチェックを終えて楽屋にもどってエンパナーダ食べている時にルシアーノが戻って来た。一人でギターのサウンドチェックをしている。可哀想に・・・。「お疲れさん。」と声かけると、ぶつぶつと「俺、ストレスが溜まりそうだ・・・。」どうやらアンプが壊れたようで、家まで取りに行ったようだ。

リーダーは大変なのだ。バンドの心配、お客さんの入りの心配・・・etc......「解る解る!」となぐさめて、みんなで楽屋で「アリーバ!(上げて行こうぜ)!」と声かけあってさあ、出陣。

広い会場に机と椅子が並べられていたが、最初はちらほら。大丈夫か知らんと思いきや、演奏開始直前にドドっと観客が入り始め、立ち見が溢れかえっている。10年も続くこのバンドの人気度がわかる。

初っぱなからぶっ通しで20曲。エルナンが譜面をわざわざバリトン用に書き出して(シベリウスというソフトだった)くれたのだが、結構めちゃくちゃでw、本番に彼らの音を聴きつつ譜面をにらみつつ・・・。いや~~、それでもブラスセクションの醍醐味を味わえて楽しかった~~~。

途中でいきなりソロを渡され、みんなが演奏をやめちゃう一幕も・・・。え~~い、こうなったらやるっきゃない。とノンブレスで吹きまくったら観客が興奮状態に。丁度そこをトシキが撮っていたので、恥ずかしいけれど公開しちゃおう。こちらでは演奏中に観客がカメラでとりまくったり動画を撮ってすぐにFaceBookにアップしちゃうのが平気なのだ。プライバシーがどうのこうの、って言う人は誰もいない。日本とは大きくそこが違うのですが・・・汗。



そして最後のほうは「BEST HIT PARADE」という感じで、興奮して前の方に来て踊り出した観客たち全員がルシアーノ作曲のSKAのテーマを大合唱。トシキもアンコールで2曲演奏し、ヤンヤの喝采を受けていた↓。





演奏後にルシアーノと奥さんが「ぜひ、月曜に家に食事に来てね。」とさっそくご招待いただく。バンドのみんなに誘われたけど、どうか一つにまとめてください(嬉涙)。これじゃ、帰るまで毎日アサード漬けになりそうだああああ(涙)。

別れ際にエルナンに「いろいろと親切にアドバイスしてくれてありがとう!」と御礼を言うと
「僕の方こそ、君たちと出会えた事がどれだけ宝物になったことか。本当にいろいろと勉強になったよ。ありがとう!!」

エルナンの目にうっすらと涙が光っていたのを見て・・・思わず抱きついてほっぺにチュ。素敵なバンド、Sessionesに乾杯!!