minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

最果ての地、Rio Gallegosへ

2012年06月21日 | 
「なんで、そんな最果ての地まで行くの~~~??」

ブエノスアイレスのみんなに聞かれたけど、本当は私だって行きたくないのよ~~~(涙)。しかし、ようやく慣れてきたブエノスアイレスとちょっとお別れし、一昨年Rioが一年間お世話になったCamporro一家の待つ、SantaCruzのRio Gallegosへ御礼を兼ねて約1週間の旅。

ブエノスアイレスからRio Gallegosまでは約3200km。飛行機なら3時間、バスなら丸2日間の移動となる。

アルゼンチン人なら飛行機代も安いのだが、外国人が国内旅行するときは飛行機代もめちゃくちゃ高い。3人で豪華な韓国旅行をしてもまだおつりが来るくらいなのだ...。しかし、ここまで来て行かないと、日本とアルゼンチン、もとい、パタゴニアの没交渉にもなりかねない(苦笑)という事で親善大使として行く事に。



3時間ほどのフライトだったが、息子が一年間こんな最果てで日本語も英語も通じない所へ・・・と想像すると感無量。飛行場にパパ、ママ、おじいちゃん、おばあちゃんの顔を見た瞬間、何故だか涙がボロボロ・・・。やっぱり来て良かったなあ。

見渡す限り広い大地。住宅も平屋が多くビルらしいものは一つもない。街一番のBoxingスタジアムがあるくらい。

「ここはきれいな街でもないし、風が強くて寒いところだけど、人間の心が美しいのよ。」

Rioとの再会を本当に心待ちにしてくれていたのだ。覚悟していたほどの寒さでもない。

さっそく荷物を家に置いてから大好きなおばあちゃんの家へ向かう。車で5分くらいのところ。Rioを一番可愛がって下さった料理の上手なおばあちゃんが、さっそくミラネサを焼いてくれ、サラダもてんこもり。



いつも「野菜が食べたいのに、家ではほとんど食べられない。」と嘆いていたのだが、ここに来るとその分大量に野菜料理を作ってもらっていたそうな。本当におばあちゃんのミラネサにかけるサルサソースやサラダがとても美味しかった。

このあと、Boxingスタジアムに行き、空手の稽古を見学。1階は大きな体育館、2階はアスレチックジム、サッカー、ホッケーの練習場が詰まっている建物。空手の教室は小さな子供から大人まで1時間づつのクラス。みんな熱心に稽古している。日本語も使われているので見ているだけで面白かった。Rioもまたやりたくなったようだ。

「あ、俺と一緒に始めた奴が、もう青帯になってる!」などと懐かしい友達や先生たちとの再会で嬉しそう。


先生のニコ。かれは子供たちに人気もの。


またおばあちゃんちに戻って、夜の11時くらいから続々と親戚も集まり、お手製のエンパナーダを食べて歓迎会。何度、Salud!と乾杯したのだろうか。



休む暇もないくらいスケジュールが一杯・・・。しかも誰も英語ができない。かなりの疲労感。

ようやくパパたちと家にもどるとジャズのビデオや日本とアメリカの合作映画「ラーメンマン?」を見せてくれたり・・・歓迎ムードはまだまだ続きそうなので、パパに「明日はどういう予定ですか?」と尋ねた(正確には息子に尋ねてもらった)。

「明日は8時にカラファテに出発だよ。2泊する予定だからね。一番暖かい服装を持って行くんだよ。でも空手の生徒たちの前で演奏して欲しいからサックス持って行って。」

えええ?演奏?2泊もカラファテに???聞いてないよ~~~。なにがなにやらさっぱり解らないままパタゴニアの旅はまだ始まったばかり。言葉はわからんし、どうなるんだああああ?