CubとSRと

ただの日記

免許更新 Ⅲ

2024年11月04日 | 日々の暮らし
 平成15年から今に至るまで、一度も鹿児島に行ってない。
 四十数年前に初めて鹿児島に行って、それ以来「匂いが気になるから」、と好き嫌いが分かれると言われる芋焼酎が一番好きな酒になり、今も飲むときは焼酎を一合五勺。
 暑くなると自然に飲まなくなるが、エアコンの効いた部屋ならいつもあらかじめ四割の水で割った焼酎を温めて飲んでいた。(昨年からエアコンが壊れているので、この二年、夏は飲んでない)

 三宮の地下街に薩摩料理と芋焼酎が専門の居酒屋があって、長く鹿児島に行けない時は時々焼酎を飲みに行っていた。昔の薩摩おごじょが二人で切り盛りしていた。当時神戸市長だった笹山幸俊(かずとし)氏と偶然相席になり、結構長い時間喋っていたことを覚えている。氏が川内(せんだい)の出身だということもそこで初めて聞いた。

 その店にも二十年近く行ってない。経営していた二人も高齢の故、閉店したのだが、店を惜しむ人からの声が多く、親戚筋の人が再開したとか。
 だが、こちらは代替わりしてからだって一回しか行かず、今になっている。

 「二十数年ぶりに行こうか」。
 ・・・というつもりだったのに。まだ11時。
 開店時間までどうやって時間を潰す?いや、何よりこの暑さの中で歩き回るなんて。更には、再開した店が今もあるとは限らない。(今調べたら、あった!)

 何となし久し振りに元町の商店街を歩いてみようかという気になり、50年以上前からある店「サントス」に向かう。名前から分かるように喫茶店。
 勤め始めて数年間は休日ともなると元町の商店街に行き、この「サントス」か「観音屋(珈琲店)」、「西村珈琲」へ。海洋関係の書籍の多かった「海文堂書店」で買った本を持って喫茶店に行く。
 それが習い性のようになっていた。

 「元町バザール」というおそらくは日本に一店舗しかないネクタイの専門店はどうなったろう。
 確かこの辺りだったが、と見回すのだが、見つけられない。もしかして?
 それらしい店が見つかった。が、店の明かりは消えていた。やっぱり、もしかして?
 そばに寄って中を覗き込む。「休業日」、だった。

 記憶にある名店が次々に消えていく。けど、この店は娘さんが跡を継ぐと新聞で読んだように思う。「神戸堂帽子店」は結局、また店を閉めたけど、こうやって守り続けている店もある。
 もうネクタイを買う用もないけど店は残っていてほしい。身勝手な思いだけれど。

 免許更新のもやもやは帰りの電車に乗っても残っている。
 元町商店街のモヤモヤはやるせない思いになって残っている。
 
 何だかモヤモヤが消えそうにないから、家に帰り、服はそのままでコペンのキーを持って改めて出た。
 隣市まで行って葡萄を一房、買う。

 免許更新という特別な日だから、「三日に一度」という禁を破って缶ビールを一本。
 
コメント
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