管内では,被災農地の復旧工事が進んでいますが,これらの農地は客土を行っているため,地力不足による生育不良や減収が懸念されています。
そのため,普及センターでは,客土農地での水稲生産力回復を目指して「客土農地の土壌改良プログラム」を作成しました。これは,5ヵ年を目安にたい肥を連年施用して土づくりを行い,十分な地力が得られるまでは肥効調節型肥料により窒素不足を補うものです。本プログラムは,管内関係機関共通の指標として位置づけられています。
平成26年3月10日に,気仙沼市面瀬ふれあいセンターで開催された「松崎中瀬・高谷・馬場地区における農地災害復旧工事説明会」では,本プログラムに基づいた土づくりと施肥管理について説明を行いました。当地区は,平成26年4月中旬以降に順次農地が引き渡される予定で,説明会には地権者の約半数が出席しました。出席者も客土農地に不安をもっていることから,被災以前の水稲収量を確保するためには,時間をかけた土づくりが必要といった点は理解が得られました。
水稲の春作業が目前に迫っていることもあり,出席者からは播種時期や田植が遅れた場合の苗管理,田植後の水管理などの質問が出され,営農再開への意気込みが感じられました。
普及センターでは,関係機関と一体となり復旧農地での営農再開を支援していきます。
<連絡先>
宮城県本吉農業改良普及センター 先進技術班
〒988-0341 気仙沼市本吉町津谷桜子20-2
電話 0226-29-6044