
石巻地域は県内でも果樹栽培が少ない地域ですが,ここ数年東日本大震災の津波被害から復旧した農地や防災集団移転跡地への新植,また,水稲育苗ハウスへのぶどうの新植などにより徐々に栽培面積が増加しつつあります。
このような中,石巻市の河南地区でなすや小松菜などの野菜を大型施設で栽培している株式会社Danny Farmでは,将来観光農園の開設など経営の多角化を図るため,令和3年度に日本なしを新植しましたが,これまで日本なしの栽培経験がなかったことから,栽培の実際について学ぶため,県の農業・園芸総合研究所の視察を行うことにしました。
研究所の職員から日本なしの通常の栽培方法である平棚仕立てや神奈川県で開発され,樹と樹を接いで1列につなぐジョイント栽培,現在,農業・園芸総合研究所で試験を進めているY字型仕立てなど様々な栽培方法についてのそれぞれの長所,短所や棚や支柱の設置にかかる初期投資費用などの説明を受け,今後の日本なし栽培についてのイメージをつかむことができました。
普及センターでは,このような新規に果樹栽培を開始する農業者に対する支援や既存園地の生産拡大により管内の園芸振興を図っていきます。
<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 先進技術第二班
TEL:0225-95-1435 FAX:0225-95-2999