
令和3年2月9日(火)に,登米合同庁舎において,登米市農業士会地域農業振興懇談会を開催しました。
今回の懇談会は,地域の農地を守り,経営規模の拡大や,新技術の導入など経営展開を図っている事例を学ぶため,有限会社アグリードなるせ取締役会長安部俊郎氏を講師に招き,「スマート農業を取り入れた,これからの農業経営の展開」と題して,お話をいただきました。
安部氏の東松島市は,東日本大震災で津波による甚大な被害を受け,有限会社アグリードなるせは農地の復旧後,水稲,麦,大豆,野菜等100haの大規模経営,さらに,バウムクーヘンの菓子工場や農産物直売所など6次産業化に取り組んでいます。
その中で,平成31年に農研機構が公募し採択に至った「スマート農業加速化実証プロジェクト」に2年間に取組,ロボットトラクタ,食味・収量センサ付き自動走行コンバイン,直進キープ機能付き田植機等のスマート農業機械を活用し,単収品質の向上を図り,輸出米に対応した超低コスト米7,000円/60kgを目標に取り組みました。コストダウンするポイント,導入する機械は地域の圃場条件に見合いものであるかを考えることなどのお話をいただきました。
また,今後は,震災後の復興支援や取組の経験を活かし,①持続可能な循環型農業の取組,②地域や市内の法人組織との連携による共存,③地域の医療福祉や観光,教育等とのコラボなど,多様な経営展開を図りたいと話されました。
参加した9名の農業士からは,有意義な研修会だったとの感想が寄せられました。
<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 地域農業班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-8603 FAX:0220-22-7522