─ 「日本昔ばなし 35日目の山参り」より ─
私の生まれた淡路島では、35日法要のとき山の麓に
向かって後ろ向きで、おにぎりを放り投げるという、
珍しい風習が残っています。
先日も親戚の法要で、「おにぎりころがし」を行いました。
その「日本昔ばなし」によりますと─
◆淡路島では、亡くなった人が極楽へ向かい何日も
旅をすると思われていました。
貧しい百姓の長助も、父親を亡くしたばかり。
その長助の枕元に亡くなったはずの父親が現れ、
極楽への道を歩いていて35日目頃に、恐ろしい
餓鬼たちが食い物をせがんで襲ってきたという。
父親の言うように、餓鬼たちの腹を満たすべく、
13個のにぎり飯を作り、山寺(あの世とこの世に
通じているとされる)の閻魔堂に4つ、六地蔵に
6つを供えたそうな。
その後裏山から餓鬼のいる所へ、怖いので後ろ向きに
3つのにぎり飯を転がした。
餓鬼たちがそのにぎり飯を食べている間に、父親は
無事に極楽へ行く事ができたのだった。
このことがあってから、淡路島では35日法要に親戚
一同でお寺にお参りした後、後ろ向きでおにぎりを転がし
振り向かずに帰る、という習わしとなったそうな。
お大師さま(願海寺)
ここから裏山に登ります。
湊港あたりを望む所にあります。
小さく握ったおにぎりを一人一人が持って
後ろ向きに放り投げます!
うまく転がせたかな~(^^;)
極楽へ行けたことでしょうね!
その後、私たちは「慶野松原」にてお食事を。
淡路名産の玉ねぎの入ったすき焼きや、
淡路そうめんをいただきながら、故人を
偲びました。
天気予報では雨となっていましたが、山登りの時は
晴れ渡り、無事におにぎりを転がせることが出来て、
ほっとしました。
これにて、淡路の「おにぎりころがし」のお話を
終えることにいたしましょう─
だのにィー久しく行ってないのが残念せすゥー!
国生み神話の残る淡路島では、今年「花博」が開かれています。
花みどりフェアーは5月末まで、色んな催しものがあって、
結構楽しめるかと思います。
機会がありましたら、お出かけくださいませ。
私はまた今週末に、淡路へ行くことになりそうです。(^^;)