井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

ノンストップ・ジェットコースター

2006-06-21 04:49:50 | Weblog
☆死に関する記事あり(縁起悪いとか暗いとか思われる方はご遠慮ください。)
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15日午前6時頃には病院で遺体をきれいにしてもらい、6時半に安置所で待機していた葬祭屋さんのワゴン車に乗り込み、自宅へ。
「ご遺体は玄関以外のところから入れた方がいいですよ。」と葬祭店の方に言われて、居間の脇から入れることにした。こういったことは予想もしていないから、テーブルや荷物など、全てのものの配置が邪魔に感じる。遺体を布団に横たえた。葬祭店の男2人はてきぱきと線香立てやろうそくなどを準備した。登校前の二男はパンを食べながら目を丸くしていた。

午前9時には葬祭店から別な女性がやってきて、これからの打ち合わせを開始。17日が友引で、この日は告別式ができない(=火葬場が休み)ので、通常の日程よりも1日長くなることを告げてきた。通夜や本葬の日程を決めるためにもお寺にも連絡。住職と電話で話し、これから故人に対する最初のお経である枕経をしてくれるとのこと。

枕経が済み、ざっくばらんに戒名・葬儀に関するお布施の額を尋ねる。
「それはその家庭その家庭で違っていいものです。お気持ちでいいです。」と、住職は答えた。どの世界でも「お気持ち」というのは難しい。枕経が済むと、葬祭店の方と、今後の日程や、祭壇、棺箱、霊柩車、生花、返礼品などを機械的に決めていった。これは「高価なほど立派」という極々当然の摂理とどう折り合いを付けていくかの作業。こちら側が考えを示さないと、葬祭店側は高価な方を提示してくる。正午近くになり、父の兄弟関係がぱらぱら集まりだした。

葬祭店の方はこの時期の遺体の傷みやすさを強調した。梅雨時なのに、通常の日数よりも1日長いという点だ。布団の中にドライアイスを置くだけでは心許ないと言う。それで、家族と相談し、エンバーミング処理をすることにした。薬品で腐敗を防ぎ、顔色なども整えてくれるとのことだ。これは別料金だから、プラス126,000円である。

エンバーミングには4時間ほど、遺体を自宅から連れ出さなくてはならない。空白の時間。遺体がないときに焼香に訪れた方には申し訳なかった。夕方以降、親戚や近所の方が次々に焼香に訪れた。夜が更け、母と叔母は遺体のそばで横になった。「線香を絶やさないようにしなくちゃ。」と2人は言った。

明けて16日、葬祭店の方と通夜・本葬の料理の打ち合わせ、それから、式での役割分担や故人の情報(生誕地、趣味、職業など)を話し合った。話し合いの最中にも弔問客が訪れるので、話し合いは度々中断した。「大丈夫ですよぉ。待っているのは慣れていますから。」と葬祭店の方は言った。

午後になって父の同級生や元同僚が訪れた。誰だか分からない方も多かったが取りあえず焼香をしていただき、こちらから最近の様子や亡くなった日のことなどを話した。慣れていないので正座が辛い。

そして、17日の通夜、18日の告別式と、予定通りの進行であった。葬祭店のマニュアル通りに進められた。金さえ払えば、何とかなるの世界だと感じた。

これで、一段落と思っていたら…。

つづく (>_<)