井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

SHM-CD

2008-12-07 23:50:21 | Weblog
 5日の新聞広告に「SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアルCD)」という文字がありました。要するにCDのデータ面を覆っているポリカーボネート樹脂を現行のものより透明度を上げたものにし、更にいい音にしましたという宣伝のようです。え?! CDってアルミの反射膜にあるデータが読み込まれるか読み込まれないかだから、ポリカーボネートは関係ないのでは? それにCD機器は読み取りエラーがあってもある程度の補正をしてくれるのでは? と、ふつふつと疑問が湧きました。

 SONYで暮れにブルーレイディスクのカッティング技術を生かしたCD(Blu-spec)を販売することは聞いていましたが、SHM-CDは初耳です。結婚後はCD店にほとんど行かなくなったので仕方ありません。早速、ネットで調べると、SHM-CDはビクター&ユニバーサルで製造しています。人気の旧譜をSHM-CD化して普通のCDより500~1,000円くらい高い価格で販売している模様です。更に調べると、従来のCDとSHM-CDとを聞き比べる体験サンプラーが1,000円で売られていることも分かりました。従来CDとSHM-CDの2枚組です。もちろんどちらの盤にも同じ曲が入っています。ロック版、クラシック版、ジャズ版があり、ロック版は第1集から第3集まであり、特に第1集はプレミアムが付いて中古でも2,000円で取引されているそうです。

 6日にバンダレコード西道路店でロック版第1集を見付けて購入しました。当然1,000円。田舎に住んでいてよかったと思える一瞬です。同時にベートーベンの交響曲第7番のCDも購入しました。映画「落下の王国」で繰り返し繰り返し掛かる重厚な音楽があり、この映画のためにクリシュナ・レヴィが作ったオリジナル曲だと思っていたのですが、とあるブログを読んだら、ベートーベンの交響曲第7番第2楽章ということが分かりました。無知って怖いですね。聞いてみたら、第1楽章は「のだめカンタービレ」によくでる曲じゃないの!

 話を戻します。聞いてみました、SHM-CD。ベルベット・アンダーグラウンドの「サンデイ・モーニング」、シェリル・クロウの「ソーク・アップ・ザ・サン」など。まず通常版CDを聞いてから、いざSHM-CDへ………。



 分からない、違いが分からない…。ボタン一押しで、通常版からSHM-CDへ、あるいはその逆と簡単に切り替えられる訳でなく、トレイをべーっと出してからCDを取り出して、別なCDを挿入するという時間差のある作業をしているからかもしれませんが、「どちらもいい音じゃん!」という感想しかもてませんでした。普通に考えれば、2枚のCDを付けた訳ですから、普及機・入門機であっても聞いてみてはっきりと違いの分かる楽曲を入れそうなものですが…。体験サンプラーの解説にはグラフがあったり、音楽評論家のべた褒めがあったりしますが、私には?????でした(高価な再生機で聞けば分かるのかもしれませんが)。オーディオも進化していますが、今のところ、大きな技術革新がなく(パソコンやiPodで等で聞くのは縮み志向かも)、小手先の差異化で売らんかなのようです。モノラルレコードがステレオになったり、モノクロテレビがカラーになったりは一般人でもはっきり分かりますが、今回の件はオーディオマニアだけのひとときの話題で終わりそうです。

 といいながらも、私も気になって体験CDを買った訳ですから、CD業界の策略に引っかかったようです。(苦笑)