井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

映画「青天の霹靂」 ~これって,日本の「バック・トゥー・ザ・フューチャー」じゃないか!~

2014-05-27 02:01:04 | Weblog
 前述の「アナと雪の女王」に引き続いて見たのが,「青天の霹靂」。「WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~」「オー!ファーザー」も面白そうでしたが,一番待ち時間が少なかったのが「青天の霹靂」でしたので,フォーラム福島の別な建物(フォーラム1)に移動し,ドーナツ(←この映画館の売店でプチ・ランチになりそうなのはこの程度です…。)とコーヒーを胃袋に流し込んで,上映開始の12時45分を待ちました。

 劇団ひとりが初監督したとと聞き,ああ,大沢あかねの夫で,泣き真似やくどい演技のお笑い芸人が映画監督をやって大丈夫なの?!と,正直言うとほとんど期待しないで見始めました。しかし,はじまりの晴夫(大泉洋)がトランプをさばいているシーンや安アパートでレトルト食品を食べているシーンからぐいぐいと映画に引き込まれてしまいました。「映画.com」の解説から引用します。

(ここから引用)お笑いタレントの劇団ひとりが、自身の書き下ろし小説を初監督で映画化。売れないマジシャンの男が40年前にタイムスリップし、生き別れたはずの両親との出会いを通して自分の出生の秘密を知っていく姿を笑いとユーモアを交えながら描く。39歳の売れないマジシャンの晴夫は、母に捨てられ、父とは絶縁状態。ある日、父の訃報を聞いて絶望した晴夫は、気がつくと40年前の浅草にタイムスリップしていた。そこで若き日の父・正太郎と母・悦子と出会い、スプーン曲げのマジックで人気マジシャンになった晴夫は、父とコンビを組むことに。やがて母の妊娠が発覚し、10カ月後に生まれてくるはずの自分を待つ晴夫は、自身の出生の秘密と向き合うこととなる。主人公・晴夫役で大泉洋が主演。劇団ひとりが父・正太郎に扮し、母・悦子を柴咲コウが演じる。(引用ここまで)

 大泉洋というと,竹中直人・阿部サダヲたちと並んでテンションが高くて,周りを食っちゃうというか,1人だけ目立ってしまう演技をする役者だと,自分の中での認識がありましたが,本作では全体的に抑制気味で,男の哀愁をたたえた演技で非常に好感が持てました。40年前の,自分の両親が若いころに出会うという「バック・トゥー・ザ・フューチャー」の主人公マーティー的役回りですが,自分の聞かされていた生い立ちと現実との違いを知り,親たちへの愛情を再認識していく物語です。ストーリー展開の際に,伏線というか,次のシーンにつながるようなアイテムがあちらこちらにばらまかれており,最終的にそれを収斂させていく進め方は上手だと思ったし,古典的な映画文法(花の落下=死,新聞=日付・時間軸など)に則って組み立てられていることに感心しました。最後の最後,ネタバレになるので書きませんが,河原で用を足していて脳溢血で亡くなった父の件も泣いたり笑ったりに引き続いてのいい意味での肩すかしで,なかなかに凝った構成です。ただ心に引っかかったのは,「稲妻」。タイムスリップのきっかけが何故に稲妻なのか,説明がほしいところです。「青天の霹靂」というタイトルが先に浮かんでいたから,無理をしてでも稲妻にこだわったのでしょうか。

 ☆ 総合得点 85点

「アナと雪の女王」 ~王道アニメ,日本歴代興行収入4位へ~

2014-05-27 01:21:08 | Weblog
 5月24日(土)は職場のスポーツイベントがあったために,26日(月)はその代休日でした。昨年度,ほとんど映画館へ行っていなかったために,映画を見たい衝動に駆られ,まずは午前10時20分からの「アナと雪の女王(2D日本語吹き替え)」です。とにかく主題歌が先行しているように感じました。先月,そば屋で男の子が何度も何度も「レリゴー!」を歌っている姿を見ました。先週,知人の娘さんが振りを付けて「ありのままで」を歌っている動画を見ました。それから,一部の映画館では挿入歌を観客が一緒に歌うイベントが開かれたとか。さて,その内容は…。

 アンデルセンの「雪の女王」を大幅に翻案してストーリーを組みたてたようで,テーマは家族の再生。あらすじは「シネマトゥデイ」から引用します。

(ここから引用)エルサとアナは美しき王家の姉妹。しかし、触ったものを凍らせてしまう秘められた力を持つ姉エルサが、真夏の王国を冬の世界に変化させてしまった。行方不明になったエルサと王国を何とかすべく、妹のアナは山男のクリストフ、トナカイのスヴェン、夏に憧れる雪だるまのオラフと一緒に山の奥深くへと入っていく。(引用終わり)

 CGアニメの動きが実際の人間のように自然だし,随所に親しみやすい挿入歌があり,ヒールとベビーフェースがはっきりしたキャラクターが描かれ…と王道のアニメであることを感じさせました。本当にストーリーも単純明快で,家族そろって鑑賞できる映画でした。特に主題歌「レット・イット・ゴー」は麻薬性があります(笑)。ほぼ文句の付けようのない優等生アニメでした。

 でも,私のようなおじさんからすると,姉のエルサと妹のアナの顔立ちがそっくりで区別の付かないときがありました。前半は赤毛で,髪を2つに束ねているのがアナだよなと確認しながら見ていましたが,後半は髪が凍ってしまって姉と似たブロンドっぽくなり,え,今のどっちだったんだ?!と迷うことがありました。また,姉だけが周りの物を凍らせる魔力を持つようになった説明がなく,最初から最後までなぜ?なぜ?なぜ?なぜ?の疑問が心の片隅にあったまま鑑賞したのも事実です。

 ☆総合評価 78点