もう少し説明すると,私は原稿段階にある顧客向け文書の誤字脱字や内容的な誤りをチェックをする係もしており,「5月3日から大型連休が始まります。」という文にかなり引っかかりました。まず,庶民の味方・ウィキペディアで調べたところ,「本来は5月3日から5月5日までの3日間を指すが、直前・直後に土曜日・日曜日・振替休日がある場合、それらを含めて呼ぶことが多い。」とありました。結果的には同じことを言っているのかもしれませんが,「3日間」と書いてある時点で私の認識とかなりかけ離れています。自分の子ども時代を振り返っても4月29日の天皇誕生日(←当然,昭和天皇の)からがゴールデンウィークの始まりでした。その頃はゴールデンウィークは飛び石連休でした。4月29日が天皇誕生日,5月3日が憲法記念日,5月5日がこどもの日(余談ですが,「子どもの日」と表記すると間違いです。それは,祝日法で「こどもの日」と決められているからです。)が間違いなく,学校や官公庁が休みになるところです。だから,大型連休と言うものの,実は但し書きをしなくても明らかに飛び石連休で,5月4日が日曜日に当たったりすれば,それは僥倖(ギョウコウ)と呼んでいいほどの喜びようでした。それに土曜日も半ドンと称され,少なくても午前中は普通に学校や職場へ行かなければならない業務日だったからです。
だから,私の職場の当事者も,ウィキペディアを書いた人も5月3・4・5日の3日間なら間違いなく3連休になるという考えで「5月3日から」と記載したのだと思います。でも,私にすれば祝日と祝日の間の平日を「国民の休日」と呼んで休みにしたのはつい最近のことのように感じられ,調べてみると実際に5月4日が休日として初めて機能したのが昭和63年からということです。
まとめです。4月29日の旧・天皇誕生日から5月5日のこどもの日までの7日間が従来からゴールデンウィークとか黄金週間とか大型連休とかと呼ばれる祝日の多い期間です。以前は飛び石連休でしたが,現在は祝日法の改正や土曜の休業日化で連休となる可能性が増えました。でも,こんなスケールの小さな目くそ鼻くそみたいな休日を「大型」連休などとNHKを始めとするマスコミや日本国民が呼んでいるのは,2ヶ月も3ヶ月もバカンスを取ってしまう国々の人から見れば,「イッツ・クレイジィ! どこがクール・ジャパンなのぉ?!」の世界ですね…。