普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

たばこ代値上げ

2009-11-09 10:58:45 | 日々雑感

 今朝の朝日新聞(web版)にはたばこ増税―結果は減収でも大歓迎の社説が出ていました。
[社説の概要]
厚生労働省の要請を受けて、政府税制調査会での議論が始まった。財源ではなく、健康問題としてたばこの増税が議論されるのは初めてのことだ。
・たばこは肺がんだけでなく、心筋梗塞などさまざまな病気の原因になる。しかも、吸う本人だけでなく、周囲の人の健康を害し、とりわけ子どもへの被害は深刻だ。
国民の健康のためには、価格を上げて消費を減らすなどの対策が重要だ。
・鳩山首相は「環境や人間の体の面から、増税がありうべしかなと思う」と後押しする考えを明らかにしている。
・日本人男性の喫煙率は徐々に下がってきてはいるものの、なお約4割で国際的にも非常に高い。女性は約1割と低いが、若い女性では増えて、全体では横ばいを続けている
・その背景には、たばこ価格の安さがある。20本入りたばこ1箱は、英国で約850円、フランスで約550円と、日本の300円に比べてはるかに高い。
・世界保健機関(WHO)のたばこ規制枠組み条約でも、喫煙率を下げるには、価格を上げることが不可欠とされている。
・財政当局には、増税で価格が上がり消費が減れば、現在約2兆円の税収が減るとの心配が当然あるだろう。
・厚労省によれば、たばこによる病気の治療費は毎年1兆3千億円、労働力の損失や火災による損害などを含めると、損失は5兆~7兆円に上る。人々が健康になることも考えれば、たばこ消費が減っても得られるものの方がはるかに大きい
・喫煙者の8割は禁煙を望んでおり、また1箱500円なら5割強、1千円なら約8割の人がたばこをやめるという調査結果もある。
・600円から段階的に上げる案も出ているが、本当に効果を考えるなら、1箱1千円も十分に検討に値する
・政府が日本たばこ産業(JT)の大株主であるのは、今の時代にふさわしいことだろうか。株を売却すれば、貴重な財源になるはずだ。

[私の意見]
・たばこの害
 私は長年の設備の保全に関わってきた経験から、人体の健康管理に就いて強い関心があり、テレビでの健康や病気の話はなるべく欠かさずに見ています。
  そこで良く言われるのがウォーキングの効果です。
 循環器系の病気、糖尿病、脳疾患から神経系統、はてはアルツファイマーの予防など考えられない範囲の病気の予防に役立つそうです。
 そしてそま対極にあるのが、たばこの害です。
 たばこの害について
の資料によりますと、
・がん(肺、食道、膵臓、口腔、中咽頭、下咽頭、喉頭、膀胱)
・循環器関係疾患(脳を含む)では狭心症、心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化
・呼吸器系では肺気腫、慢性気管支炎、気管支喘息、自然気胸、呼吸器感染症
・消化器系では  胃、十二指腸潰瘍
などが並んでいますが、テレビの健康番組など見ていますと、その他にも(ウォーキングの効果と同様に)妊婦への影響、神経系統など思いもよらない病気にも悪い影響を及ぼしているそうです。
 労働省はたばこによる病気の治療費は毎年1兆3千億円、と算出していますが、上記のように直接喫煙と関係ないような疾患にも喫煙が大きな悪影響を与えていることを考えると、喫煙のためにそれに数倍する治療費の増加に貢献していると思います。
 現在、医療崩壊と言われていますが、少なくも喫煙者数減少で病院関係者の労力や治療費の減少に役立つでしょう。
 たばこ代値上げに伴う葉たばこ農家への保障やたばこからの税収減など考えると、財政面では朝日新聞の言うように大きな期待しか持てないかも知れませんが、国民の健康改善の効果を考えれば、たばこ代値上げは国にとっても大きな効果をもたらすと思います。
 然し鳩山さんの友愛、民意尊重の考えからどれだけのことができるのでしょうか?

・私たちの自身のための禁煙
  これからは私たち自身のことになるのですが、喫煙の害などはとうに判っているがたばこを止められないと言われる方もおられると思います。
 然し、私の周辺でも、70歳になるかならぬうちに、家族や友人達などの説得にも関わらず喫煙を続け肺ガンで亡くなった人、家族の眼を隠れて外で喫煙をしていた心臓疾患の人が散歩中に急死、死ぬまで吸い続けると言っていましたが、肺炎に罹った時吐いた痰が真っ黒になっていたのを見て喫煙を止めた人などおります。
  喫煙をされている人達も私が書いたのと似たような現実を直視すべき だと思うのですが。
  実は私の母もヘビースモーカーでしたが、喫煙の害を言われ始めたのは、母の晩年のころでした。
  然し私を含む子どもたちは、母がお寺参りと、煙管(きせる)でたばこを吸うのを唯一の楽しみにしていることを思って、とうとう母にたばこを止めよと言えないまま肺ガンで亡くしてしまいました。
  然し時代は変わり日本全体は健康志向になり、喫煙の害が盛んに言われています。
  真面目そうな長妻さん率いる厚労省が、たばこ代値上げを言っても、事実上小沢さん率いる選挙最優先の民主党が、たばこ代値上げを撤回か微増に留めるかも知れません。
 そうかと言ってまだたばこが吸えると思わずに、自分の健康のこと家族へ心配をかけないためにも、今の値上げの話しが出ている機会に、もう一度自分のこととして考え直す良い機会だと思うのですが。

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