先日、民主党の代表選のときにテレビ局は両陣営を招いて政策の討論会をしては、そしてそのとき双方の支持者が言いたいことを言いっぱなしにならないように、何人かの識者も参加させるべきと書いた手前、今朝の同種のテレビ番組を見て見ました。
・フジテレビの「新報道2001」
出演は民主党副代表の山岡賢次さんと総理補佐官の寺田 学さん、元三重県知事の北川正恭さん
「原点回帰」を訴えて小沢さんさん推した山岡さんも、マニフェストに無理な所があれば、修正しても良いと言っていました。
詰まり菅さんのマニフェスト修正路線をある程度認めたことになり、 (山岡さんの真意は判りませんが)この面では調整の予知を残したことになります。
北川さんは民主党の岡田さんから推されて県知事になったことから考えると、どちらかと言うば民主党寄りと思われても仕方がない人ですが、やはり彼の存在が山岡さんの発言に繋がったと思います。
・NHKの日曜討論
山岡さんと寺田さんの梯子で他の出席者無し。
山岡さんの貫祿勝ちで、寺田さんは言われっぱなし、聴取者の私から見れば何の収穫なし。
・テレ朝の「サンデーフロントライン」
出席者は小沢さん側は山岡さんと、小沢さん推進の中心となった衆院議員の中山義活さん、菅さん側は寺田さんと参院議員の小川敏夫さん。
ゲストは東京大学大学院教授の藤原帰一さん、朝日新聞編集委員の星 浩さん、慶応大学特別招聘教授で前ドコモにいた夏野 剛さん、東京新聞編集委員の長谷川幸洋さん。
印象に残った発言は長谷川さんの小沢さんの原点回帰の発言について、公約の暫定税率廃止を復活させ、公共工事削減の反対の高速道路を復活させたのは小沢さんだの指摘。
公約の子ども手当てなどは経済効果は殆どないし、その他の経済政策が全くないことを指摘したのに対してそれまで雄弁だった山岡さんはダンマリ。
夏野さんの10年後に日本は破産状態になるかも知れぬのに、その1年目の今の円高に対する対応が遅いの指摘に対して、小沢さん支持の小川さんは、日銀に資金をもっと出させて、それで公共工事を通じて日本を活性化させると言っていました。
民主党の公約は「コンクリートから人へ」だったのに。
ゲストの人達は勿論菅さん側の問題点も指摘していました。
この番組で判ったことは財政問題を含めて、民主党の公約が杜撰で幼いものだったということです。
つまり小沢さん側も菅さん側も、自分たちの公約の拙いことを棚に上げての争いをしているのです。
原点回帰よも先ず公約の見直しをするのが先決で、その点では菅さんの政策のほうがより現実的とは言えるのでしょう。
[私の意見]
「サンデーフロントライン」の司会者は小宮悦子さんで、前の番組に田原総一郎に比べては少し格が落ちるのかも知れませんが、報道番組として、そして聴取者啓発の点から言っても、当事者同志だけに議論させるNHKの「日曜討論」より遥かに優れているような気がします。
やはりテレビ各社は民主党の両陣営の討論会をもっと頻繁に行い、それに必ず中立的な立場の識者を参加させることが、より多くの国民が民主党の政策を(賛否は別として)理解し、より両陣営を緊張させ、それが民主党により現実的で効果のある公約を作らせることになることになり、最終的には日本のためになると思うのですが。
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注記:
・共同通信社の世論調査の民主党の公約の評価
民主党が昨年の衆院選マニフェストに掲げた主要政策のうち、高速道路無料化は「実行しなくてもよい」が52・1%。子ども手当と農家への戸別所得補償、ガソリン税暫定税率廃止は「ある程度実行すればよい」が最多だった。
これで「原点に回帰」といって国民に通るのでしょうか。
・民主党が昨年の衆院選マニフェストに掲げた経済政策
中小企業支援 10件
ものづくり政策の推進
地域経済の活性化
中心市街地・商店街の活性化
知的財産立国の実現
起業・ベンチャー支援
事業規制の原則撤廃と次世代競争力の確保
WTO交渉の早期妥結
EPA/FTA(経済連携協定/自由貿易協定)
セーフガード発動の弾力化
一番肝心の中小企業に発注する大企業の支援策がありません。
そして中小企業の人たちは仕事が無くて困っています。
経済の専門家からは公約の目玉政策には経済効果は殆どないとしてきされ、挙げられた経済政策ではとても経済の回復に繋がらないと思うのですが。