昨日のフジテレビの「新報道2001」で自民党政調会長の石破茂さん、国家戦略担当大臣で民主党政調会長を兼務する玄葉光一郎さん、経済学者で日本総合研究所副理事長の高橋進さん、モルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信社長のジョン・アルカイさん、株式会社フロイデ会長で山形大学客員教授の坂本桂一さんに加えて、ゲストにも直言するレギュラーの平井文夫さんの間での活発な討論がありました。
その内容は円高と為替介入、法人税減税、消費税増税、政策コンテスト、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加。日本の農業問題、派遣社員の問題などと多岐に亙って討論がありました。
その中でも玄番さんの発言を聞いていると、このまま行けば最大野党の自民党とも何とか折り合いを付けてやって行けるような気がしてきました。
例えば不人気な農家の戸別所得保障制度に就いての討論です。
石破さん:「いつもネックになるのが農産物だ。農業と経済の関係議員が互いの顔を立てるようなことをしているうちに時間だけ過ぎた。分水嶺で乗り遅れると取り返しがつかない」
玄葉さん:「日本の農業をつぶすわけにはいかない。今の戸別所得補償はいわば守りの所得補償だ。これを攻めの所得補償に組み替えていく。」と民主党の公約を護りながら、自民党の農村の生産性拡大の政策も受け入れる対象になる物品に対しての所得補償などいろいろな形がある」 (産経新聞より)
つまり玄番さんは民主党の公約を護りながらも、自民党の目指す農村の生産性拡大政策も受け入れるとの発言です。
然し、私たちは民主党の野党時代から、テレビで民主党の若手政治家が、前向きの発言を聞いて、これなら難航している国会運営もなんとか成りそうだと、思ったのにそれが党に帰ると、方針がガラリ変わって審議拒否を繰り返すなどがっかりしたことを何度となく見てきましたし、私も何度もこれをブログに取り上げて来ました。
そして与党の自民党から攻撃するなら、その対案を何度も言われながら中々出さず、たまにやっと出した現実無視の対案を見てがっかりしたこともあります。
これを悪く解釈すると、民主党はテレビ写りのよい若手政治家をテレビに出させ、前向きの発言をさせ、国民に民主党の若さと率直さアピールしながら、裏では誰か判りませんが、政権打倒のため党利党略の国会の駆け引きをしていたのです。
これは麻生さんの時、公務員制度改革、出先官庁の統合を打ち出したのに、党内の族議胃や派閥の領袖の反対に逢って腰砕けになったと言われたのに良く似ています。
そして民主党内閣の公務員制度改革でやったことは、「出向」という名の「天下り」、天下り出来ない人の専門職のポストの新設で、公務員経費2割削減の公約と反対に、公務員の経費増大の試算がでるなど、野党時代の呆れた「対案」そのままです。 (第一公務員経費2割削減の手段は、地方分権により公務員を地方に派遣し、その経費を交付金などで当てると言うもので、言わば国全体として見れば、全体の経費は変わらないというインチキ臭い物です。)
然し民主党に取って、特にテレビなどで率直な意見を述べて来て、党に帰って赤恥をかかされた若手政治家に取って良いこともあります。
それは党利党略丸出しの小沢さんの影響力を受けるのは、その無罪が確定するとしても、少なくとも一年以上掛かることです。
それと鳩山さんが普天間基地の問題発言の大チョンボで民主党政権に大きな重荷を負わせたために、現実無視の博愛主義の鳩山さんの発言の影響力が殆どなくなったことです。
これから若手政治家が、テレビで幾ら正論を述べても、率直な意見を交わしても、党に帰って裏切られる機会は少なくなって来るような気がします。 (私の希望的観測)
これからが民主党政権、特に若手国会議員の正念場と思います。
彼らのテレビでの発言が、小沢さんや鳩山さんなどの裏に隠れていた勢力、自治労、日教組、それとも黒幕的な人などから引っ掻き廻されるようだと、民主党の将来はないと思います。
若手の人達が小沢さんや鳩山さんの言動を反面教師にして、自分の政策を自分や、自党のためでなく日本のため、国民のためになる政策を練り直すこと、自民党から言われて渋々だした対案のように、現実離れした政策とならぬよう勉強して貰いたいものです。
自民党の動きは遅いが大敗の教訓を活かして着々と体制を立て直しています。
今度民主党政権が失敗すればもう二度と政権が廻ってこないとの危機感を持って今の財政危機や日本の安全保障問題に対応して下さい。
自民党も民主党も頑張れ。
それが継続的な政権交代を希望する私の願いです。
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