普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

マスコミの報道の責任・報道しない責任

2011-08-01 17:01:19 | 外交・安全保障
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・首を捻るNHKの原水禁の報道
 昨夜のNHKで核廃絶を訴えてきた原水禁・原水爆禁止日本国民会議の世界大会が、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて31日、初めて福島市で開かれ、原発の停止や廃止に向けた「脱原発」の必要性を世界に訴えていたことを報道していました。
大会を前に市内の広場では、およそ1700人が集まってのデモ。避難区域の対象になっている飯舘村の住民の話。大会では原水禁の川野浩一議長が「反原発への取り組みが弱かったことを反省しなければならない。原発の事故はこれを最後にしよう」との挨拶。脱原発を巡っては、原水協。原水爆禁止日本協議会も来月、広島と長崎で開く大会で議論することにしているとの解説がありました。
これを見るといかにも全国的に反原発の動きがあるように見えます。
然し実態は原水禁は世論調査で僅か0.9~1.4%の支持率しかない社民党とその支持母体の総評が中心の団体です。
 原水協は今でも時代後れの共産主義を信奉する共産党の強い影響下にある団体です。
 この動きを解説もなしにあたかも全国的な動きのように放送するNHKも困ったものです。
 私は最近の原発の今後の在り方は、再生エネルギーの開発の強化に伴い、経済活動に大きな影響を与えない程度に、原発を漸減して行く、そのためには福島第一の事故の教訓を活かして、出来るだけ安全な原発にして行くというのが、心ある人達の意見だと思います。 (私自身はそれに加えて福島第一のノウハウを活かして海外に原発を輸出するべきだと思っていますが。)
・ムードで動かされる日本とそれを利用する菅さん
 然し問題なのは、反原発の人達の声が大きいこと、そしてその活動が活発なのに、原発維持・漸減の人達の声が小さく、活動が盛んでないことです。
 だから国内の動きをそのまま報道すれば、反原発が全国的な動きと錯覚されてしまうのです。
 そして原発の場合で言えば、原発事故の被害の大きさばかりの報道と併せて、全国的に反原発のムードが拡がってて行きます。
 そしてムードに弱い日本人の特徴。
 だから少数派の平和論者のお蔭で、日本の安全保障は今でも米国におんぶにだっこ状態が続いています。
 そして平和論者と反原発運動者が重なっています。
 そして最悪なのはその反原発のムードを利用して自身の延命に使おうとしている菅さん。
 今までの日本の歩みからみれば、彼の作戦は成功する可能性もありそうです。
・脱原発で振り回される大企業
そして肝心の企業家は経団連を通じてものを言うだけで、生産活動にブレーキを掛ける電力不足、今後予想される電気料金の値上げ、そして政治不信から生産拠点を海外に移そうとしています。
 韓国だけ、それも有名メーカーだけでも、東レの最先端技術の炭素繊維生産、住友化学はスマートフォン、宇部興産は携帯電話の画面部分に従来使われてきたガラス板に代わるフレキシブル素材のポリイミド樹脂、日本曹達は防除剤の原料工場を建設するそうです。
 韓国は、広大な干拓地を作り、経済自由区域に指定。日本企業を呼び込むため、法人税や関税を5年間免除するなどの大幅な優遇策を打ち出しているそうです。
それに対して日本は何も手をうたないどころか電力不足状態にして企業イジメに掛かっているようです。
・やらせの本当の理由?
 最近原発で電力会社だけでなく、経済産業省の資源エネルギー庁、保安院などのやらせが問題になっています。
 反原発ムードを利用しようとしている菅さんに取っては好材料です。
 この理由は原発の説明会などで、前に書いたように地域の原発に賛成の人達が大人しくて、質問も短いのに、余所の地区から流れ込む反原発団体のベテランの長々とした演説で会場の空気が反原発に流れることをおそれての処置と言うことは良く知られています。
 そうしなければ、会場全体が反対の空気に包まれることをおそれているのです。
 これで思い出しましたが、昔学生のストライキがはやっていたときに、余所の大学からオルグをスト計画中の大学に忍び込ませていたのと良く似ています。
 勿論やらせは良くないことですが、マスコミはこのような問題があることも、少しだけ触れておれば物事の本当の理由が判ると思うのですが。
 然し体制に反対するのを先進的と思っているマスコミは知っていても無視するのでしょう。
・マスコミの責任
 原発の被害の深刻さを報道するのは当然ですが、日本の抱えている厳しい現実を考えると、マスコミは次のような考えれば当然のことを報道すべきだと思うのですが。。
・福島第一とその他の原発を比較し、その共通点と違う点を明らかにすること
 何故同じ震災にあったのに、女川、福島第二が無事停止したか、福島第一特有の理由があって事故を起こしたのではないか?
 これが判れば菅さんの脱原発の主張の理由が弱くなる。
・その為の福島第一の事故原因を明らかにすること
 何故事故調査委員会がこの原因調査を後回しにしたのかの追求。
 原口一博さんの言う福島第一原発の安全冷却システムが外されていたという衝撃の事実は本当か?
・原発抜きで本当に所要電力量を賄えるのか
 反原発の人の試算が出ているが信用できるか。経済産業省がだした、埋蔵電力量の数字が正しいのか。
・再生エネルギー活用の問題点
・原発停止に伴う家計や企業の負担はどうなるのか
 原発撤退なら月2121円の家計増の試算が正しいのか。
・いかにして「脱原発」または「減原発」で経済の影響をいかに少なくするのか、企業の海外流出を食いとめるか

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