普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

経済産業省へ

2011-08-05 17:06:13 | 経済・財政
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海江田氏「お盆明け辞任」意向固める、原賠支援機構人事で節目によると、
・海江田氏は4日に経産省首脳3人の更迭と後任の人事を決め、盆明けに辞任する意向を固めた。
・原子力行政をめぐる菅直人首相との軋轢が原因で、抗議の辞任。
・海江田氏は今後、原子力損害賠償支援機構の幹部人事も決め、今月中旬にインドネシアで開かれるASEAN経済閣僚会合に出席、首相が主張する「脱原発依存」で行き詰まりを見せる日本の原発輸出戦略の理解を求める。
・海江田氏はASEAN経済閣僚会合はインフラ輸出がテーマで、周囲に「国益のために出席する」と明言した。
・海江田氏は4日、辞任時期について「(12日に)しっかり辞令を交付してから」と述べた。

 そうです。
何故経済産業省の力が弱くなったか
 この動きに就いて某評論家は「経済産業省の前身の通産省は日本の復興時期は、経済政策の立案と運営の中心となったが、規制緩和と経済は世界の動きに任せる国の政策のために、当時の力と活気を失い存在価値が薄くなった」と言う趣旨の発言をしていました。
 日本の復興時はたまたま私の現役時代で、当時の通産省の産業規模の拡大政策に乗って企業も規模の拡大を続けましたし、上司の話では通算省の役人との雑談で、当時日教組との問題で苦労していた文部省のことに触れると「ああ・文部省ね」と軽く交わされて、国の経済を担う官僚のプライドが感じられたそうです。
 しかし小泉さんの時代になって、米国の市場中心主義、自由主義経済の流れに乗って、、市場にできることは市場にゆだねること、いわゆる「官から民へ」の政策が推進され、悪名高い米国の年次改革要望書に従っての政策が実施されてきました。
 そして規制緩和の代わりに企業の自己責任が問われました。
 おまけに企業では米国流の成果主義が導入され、かって日本を支えてきた、チームワーク、自主管理活動、改善活動とそれを支えてきた終身雇用制による企業への忠誠心とうがなくして仕舞いました。
 確かに某評論家の言うように当時の通算省時代の「日本株式会社」も消滅、そして現在のでの経済産業省も力の官僚のやる気も次第に失って仕舞いました。
 私は米国の市場中心主義、自由主義経済は日本にとって最初から大きなハンディがあると書いてきました。
 何故なら教祖的な米国を始め、中国、ロシヤ、インド、ブラジルなど広大に領土を持ち、当然の話ですが各国の自国の利益のために、自由主義経済だからと言ってそれを手放すことはないからです。
 日本にとって不幸だったのは、改革推進の小泉内閣の時が膨大な低賃金の国民を持つ中国の市場経済参入の成果が現れ始めたのです。
 小泉さんは企業の競争力強化のために、非正規労働者の雇用範囲の規制緩和を始めました。
 その結果は現在の国民の平均賃金の低下と日本国民の貧困化の傾向の増大です。
 そして経済産業省にとっての不幸は行政主導の公務員改革を訴える民主党政権の誕生です。
 普通の企業なら当たり前の官僚の意見をじっくり聞いて、不都合の所を少しづつ改革するのでなくて、国民から選ばれた政治家の言うことを聞くのは当然とばかりに、その道では全く素人の政治家が自分で仕事をし始めたのですから、官僚のモラルが低下するのは当然です。
 もう一つの不幸は菅さんの官僚不信と側近と助言者の意見ばかり訊くことです。
日本株式会社と日本の企業の良いところの復活を
 私はこのような市場経済の元で他国、特に隣国の中国と戦って行くには、日本株式会社の復活と、日本古来の社会のための企業と言う倫理観、従業員を大切に取り扱うこと、チームワーク強化と組織の活性化、企業への忠誠心に基づく自主管理活動しかない書いてきました。
 現在多くの人に読まれているP.F.ドラッカーさんの「マネージメント」の基本的な考えのかなりの範囲は日本のシステムから多くのヒントを得たようで、私の意見と似たところが多くあります。
 ヨーロッパ諸国は前記の膨大な領土を持つ米国以外の新興国に対応するためにEUを作りました。 (もっともそのためギリシャなどの国を抱え込むことになりましたが。) 
日本は近隣の国は韓国、中国など反日教育をしている国、世界大戦で日本を裏切り、北方領土を不法に入手した体質が変わらないように見えるロシヤなど、EUの真似は手来ませんが、タイを始めとする東南アジアやインドなどと組むこともできます。
 それと日本とよく似た国情の韓国の成功があります。
 詰まり韓国株式会社化です。
 韓国は、広大な干拓地を作り、経済自由区域に指定。日本企業を呼び込むため、法人税や関税を5年間免除するなどの大幅な優遇策を打ち出し、それに乗って日本の有名メーカーだけでも、東レの最先端技術の炭素繊維生産、住友化学はスマートフォンの材料、宇部興産は携帯電話の画面部分に従来使われてきたガラス板に代わるフレキシブル素材のポリイミド樹脂の生産を計画しているそうです。
頑張れ官僚!!!
 政府は5日、海外への原子力発電所の輸出について、「我が国の原子力技術に対する期待は、引き続きいくつかの国から表明されており、諸外国が我が国の原子力技術を活用したいと希望する場合には、世界最高水準の安全性を有するものを提供していくべきだ」として、当面は継続する方針を盛り込んだ答弁書を閣議決定した。そうです。
 今回の経済産業省の人事を契機にして、菅さんの意向に反しても上記のような答弁書を出すように、昔のような同省を中心とする経済復興政策を進めて貰いたいし、企業に対してもも昔の良さの見直しと、さらなる改善のために適切な指導をして貰いと思います。
 くれぐれも企業の自己責任として企業が潰れのは致し方ないとしても、日本が潰れないように官僚も頑張って、昔のように「政治が動かないほうが経済が上手く行く」と言われる時代になるように官僚も頑張ってもらいたいもです。

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