つい数日前の暑さはどこへ行ったのだろうか。秋への移ろいの早いことまさに颯のごとしとでもいおうか。今朝はすっかり冷え込んだ。最低気温は20度を下回ったようだ。朝方、寒くなって布団を覆った。
夏から秋への季節の移ろいを表すことばとして熊本では「随兵寒合(ずいびょうがんや)」がある。
9月に入り、一千年以上の歴史をもつ熊本の総社藤崎八旛宮では秋の例大祭が開かれる。明日はその最終日。市民総出で参加する最大のイベント「随兵行列」と「馬追い」が行われる。その日を境に夏の暑さが和らぎ一気に秋らしくなる!という。
毎年9月15日の「敬老の日」に「随兵行列」は行われていたが、祝日法の改正で「敬老の日」が年ごとに変わることとなり、例大祭もそれにならった。「随兵行列」今年は21日。例年よりも少し遅い。夏から秋への移ろいの言葉としては少し疑問も涌いてきた。
祭りの日が毎年変わるのは全国的にも例を見ないそうだ。町の長老さんのなかにはそれを嘆く方もおられる。気持ちとしては毎年9月15日と決められている方が祭りに重みがある様な気にもなる。
藤崎八幡宮のお祭りは、肥後国第一の大祭と称せられ、熊本の年中行事中最大のもの。長い間、多くの市民に親しまれてきた「随兵行列」。台風16号の接近が伝えられるなか、明日の天気が気になるところだ。
今も、「ドーカイ、ドウカイ」の勇ましい祭りの掛け声が今日も遠くから流れてくる。