■新聞の川柳欄にあった『冷めた目でお手する犬を見てる猫』。従順に愛嬌振りまきながらお手していた自分を恥ずかしく思い出す若かりし時代、するとだんだん調子に乗ってくる相手を見極める観察機会だったのかなあと遅ればせながら思う。自分を冷めた目で見つめるには随分と時間がかかる。
■家の裏のお兄ちゃんが小学生の波風氏にレコードを聞かせてくれた。今でも驚くが、高校生が自作したアンプとスピーカー、レコードはボサノバの『ブラジル66』。レコードも、ステレオも、ボサノバも初。お兄ちゃんのことをふと思い出し、トイレ掃除の後にブラジル66を聞く。良いなあ。最初に買ったレコードがブラジル66。心が柔らかな時の衝撃が半世紀間も影響を与え続けている。
■画像は、餅(白は市販品、薄緑は草餅の波風製)を薄切りにしてかき餅に仕上げる下準備。乾燥したらママヨさんに油で揚げてもらう。塩か出汁醤油をふって食す。スーパーで売っている『江戸揚げ』より余程美味い。ところで、『江戸揚げ』って北海道固有の商品名らしい。
■画像の本は図書館から借りてきた『小沢昭一 百景 なぜか今宵も ああ更けてゆく』(晶文社:小沢昭一著)。いましたよ、いましたよ、欲望に正直で、面白くて、下世話で、知的で、粋な語り口の文体で、戦争反対・憲法守れの芸人が。俺としたことが何故読まなかったのかと猛反省、嘘ですが。死ぬまでに読んでおく中に『小沢昭一』は入れて悔いはなさそう。勢いで、2冊も発注してしまい後悔(涙)。時々聞いていたラジオ『小沢昭一的こころ』でこと足りていたのが失敗。
TVドラマほぼ見ないがこのドラマは面白い。『だれかに話したくなる 山本周五郎 日替わりドラマ』。たった30分間なのに毎回「ほろっ」とさせられる。凜とした女性が良い ママヨさんが加藤周一著『羊の歌』を読んでいるのは、息子が座右の書としてユーチューブで深読みして紹介いるから。こういう種類の本を家族が読むのは何だか面白いなあ。