波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

終活の本筋

2024年04月11日 | 日記・エッセイ・コラム

(前回の「就活の条件」から続く)
最近気づいた、波風氏の週2回のゴミ出しも、毎日の朝食づくりも、洗濯物の畳みと収納もママヨさんから「ごくろうさん」とか「ありがとう」の言葉が無くなった。茶碗洗いしている時にTV見てたり新聞のパズルなんかしている。「お手伝い」から「暮らしの共同担当者」への格上げ承認かも。前に家事をひとつすれば「褒めて欲しい顔つき」していて気持ちワルーと言われたので理由は聞かない。

波風氏自身の『終活』は、自分1人で暮らせる準備。「ひと・もの・こと」の片付けは必要だが本筋とは思わない。この10年、世間との関係を見直す隠居ぐらし口実に整理してきた。本筋は腰軽く機嫌よく励める自己完結型家事オヤジ(「火事おやじ」ではありません)への成長が終活完了の理想形。これ以外に家族が安心できる未来型波風氏を想像できないし、何より波風氏自身が年齢的諸々不安を解消できる術が思いつかない。ここ抜きにイイフリコイテも空しいだけ。この「仮想的自分一人暮らし」をやれるだけやって本番で駄目なら老後劇的破綻のあきらめもつく。周りに1人で粛々とやっている方もたくさんいるが、強い精神力と習慣持続なんだなあ。自慢じゃないが波風氏は生まれてこの方一度も独り暮らしがない。必ず支えてくれる人がいた珍しい人間、実は今が、いやこれからが人生最大難問への挑戦。

1250円のキッチンペーパーホルダーをスマホで注文した。それを言ったらママヨさんが「何でも自分1人で決めるのですね。どうして私の意見も聞いてくれないのですか?」と強い口調で言った。前日、10年以上前に百均で買ったのが不便だったので「作ってみるかな」なんて口にしていた。コロコロと言うことやること変わるのが老人(笑)。年末に相談しないで新車を買い電話で事後承認の時より語調がきつかった。2人ぐらし中の1人暮らしは、小さなことでも共同担当者への気遣いが必要で、甘えがあるとバランスが崩れる。今までママヨさんは何度も煮え湯を飲まされていた(それに気付かないふりしていた波風氏)のが、波風氏の甘えに抗議し「機嫌よく二人暮らし」の家事に舵切ったママヨさんを見る思いがした。時代は変わったのだ。


画像は、ピート板に種をまき双葉になったのをポットに植え替えたマリーゴールド。ちょっと早かったかな老人は待てないのである(涙) さしあげた燻し柿の種のお礼と、初めて子ども食堂の手伝いをした今後も続けたいというスイトピーの絵葉書もらう。内容も自筆の文字も温かい 路上に鹿。雪から顔を出す苺の葉が餌にされたらたまらないので早めに防御網を張らなくては。

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終活の前提

2024年04月08日 | 日記・エッセイ・コラム

これは難しいことだなあ。禁煙も、ダイエットも、再就職期間5年以内も、ウドン屋ごっこも、「さてそろそろやるか」を公言実行、それ波風氏の数少ない取り柄なのだが決意に至らない。その難問は「自分一人で暮らさざるを得ないように暮らす」こと。

身体が健康でなくては人に優しくなれない。少しはお金無ければ肝心な時に迷惑をかける。
ママヨさんがいなければ淋しい。この気持ちは、不便になるとか話し相手がいなくて困るとは違う。2人はまだ頭と足腰は衰えつつも何とか使えているがこの支え合い老人世帯は早々に崩れる。前まで、波風氏が先に逝きママヨさんが残ることを疑わなかったが、ママヨさんがコロナの後遺症で長く苦しんだ反面、波風氏がせっせと散歩するようになり、「もしかのもしか」があるかもと思うようになった。

ママヨさんが昨年末に約1ヶ月不在だった時、波風氏は「いつもを続けるだけ」「ママヨさんの体調は大丈夫かなあ」と暮らした。疲れ切って帰って来たママヨさんに「もしものことがあってどちらかが残されたらどうする」と聞いたら「いつものことを淡々と続ける以外に何があるのですか」と静かに言われた。(次回に続く)


画像は、4月時期のワクワクする植物『猫柳』。小学生の時、通学途中に見つけた不思議な庭木の名前を同級生から教えて貰った。無骨な枝に何てかわいい花が咲くのだろうと感激。それからずうっと好きな猫柳、絵にする前、母が使っていた梅干し用の瓶に寝付けない夜や早すぎる寝起きにラジオの朗読。山田太一『異人たちの夏』、伊集院静『受け月』が楽しい当地の急激な人口減少、介護保険払っても対象老人多過ぎ、介護福祉士少なすぎる、自分のできることは自分で始末する習慣と体力を、の気持ちというか決断必要というか。

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2人の関係

2024年04月02日 | 日記・エッセイ・コラム

3月末の読書交流会(第39回『ほんのおつきあい』)は、かつてない最少人数の参加者で主催者の波風氏と親友のママヨさんで行われた。年度末だもの。だが進行も、時々話題を深める形もいつも通り。1度できあがったスタイルというか文化というのはそういうものかもしれない。

参加者が波風家住人しかいないからやめようという話にならず、この日にあわせて時間を見つけてせっせと読書するのも面白い。淡々と「では最初にママヨさんからお願いします」で始まり、「続いて波風が交流します」の展開もだ。夫婦でも本の感想を交流する機会は少なく、自分の考えを言葉にして誰かに聞いて貰うのは易しいことではないが、そういう人間関係が得がたい。

先ほど、2月の読書交流会参加者のNIさんから、ママヨさんの読んだ石牟礼道子著『苦海浄土』を読んだと聞いた。こういう人間関係はなかなか味があるなあ。
連れ合いのママヨさんと、テーブルを挟んで差し向かいで真面目な顔して読書感想から広がる暮らしの中の疑問や深掘りをやりとりするのはとても新鮮。ご飯を一緒に食べる時と違う緊張(笑)。身近な人に「へーっ、そんなこと考えているんだ」の発見が読書交流会の面白さなんだろう。

ママヨさんとの読書交流内容は後日掲載予定 1週間ぶりのブログ更新。 それでもここに来てくれる人がいて感謝。身体が悪いわけでも、精神に不安があるわけでも、ママヨさんとの関係が遂に綻びてきたわけでもなく、何かの拍子に書きぞびれたのです。

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