先日来、多忙な生活の中で楽しみにしていた演奏会、山響モーツァルト定期Vol.17で、小菅優さんのピアノでピアノ協奏曲第27番、それに交響曲第13番と第15番を聴くことができました。
週末の土曜日、午前中に老母を眼科に送り、それから作業小屋の片付けを始めて大汗をかき、スピードスプレーヤをカーポートから作業小屋に移しました。これで、同居の娘が新車を購入しても大丈夫になりました。そんなこんなで、やっぱりバタバタと出かけることになり、会場の山形テルサホールに到着したのは三時頃となってしまいました。なんとか席もとれて、妻は駅ビルで少しお買い物をして、恒例の飯森範親さんの曲目解説を聴きました。
本日の曲目は、
というものです。
最初の交響曲第13番では、Ob(2)、Hrn(2)、Fg(1)、そして弦が 8-8-5-5-3 の対向配置かと思っていましたが、2曲目の協奏曲で、右手の第2ヴァイオリンが9らしいと気づきましたので、もしかしたら13番でも2nd-Vnが9だったのかもしれません。
モーツァルトが第2回イタリア楽旅の途中、1771年の11月にミラノで作曲されたもののようで、16歳直前のモーツァルトの意欲作と言ってよいのでしょう。
第1楽章:アレグロ、4分の3拍子。会場のざわつきを嫌ったか、指揮者はなかなか指揮棒を上げません。演奏の始まりまでしばらく待ちましたが、モーツァルトの交響曲の始まりは、やっぱり颯爽、堂々としています。
第2楽章:アンダンテ、変ロ長調、4分の2拍子。弦楽のみで演奏されます。強弱をつけて演奏されますが、山響弦楽セクションの、なんとも繊細な響きに魅了されます。
第3楽章:メヌエット~トリオ、あれれ、と思っているうちに終わった感のある短い楽章でした。
第4楽章:モルト・アレグロ、8分の3拍子。ロンド風の、いたって速い楽章です。このあたりは、作業の疲れが出たか、気持ちよくて(^o^;)>poripori
続いて2曲目は、ピアノ協奏曲第27番(*)。ピアノが中央に引き出され、メンバーが再登場します。ホルンはナチュラル・ホルンのようで、交換用の丸い管も一緒に抱えています。交響曲第13番の楽器編成と比べると、オーボエ(2)、ホルン(2)にフルート(1)やファゴット(2)も加わっています。2nd-Vnは9のようです。
今回のソリストの小菅優さんは、現在はヨーロッパを本拠地にして活躍されていますが、在住はミュンヘンだそうで、山響にようやくお招きできたとのこと。
第1楽章:アレグロ、変ロ長調、4分の4拍子。山響の弦セクションの始まりは、サイダーがシュワシュワいうような音。歌うような弦の主題に、管が加わります。独奏ピアノが入ると、ご機嫌なピアノと弦トップのアンサンブルとの室内楽的な味も。このあたりは、音楽監督がたびたび試みているところです。独奏ピアノとオーケストラの協奏により曲調が高まりさらに高まる中で、フィッと力が抜けて音が消えていくのを楽しむような場面も聴かれます。ピアノが転調すると、オーケストラが鋭い音で答えたりします。双方の感度充分です。
第2楽章:ラルゲット、変ホ長調、2分の2拍子。夢見るような独奏ピアノから始まります。ホルンに続き、オーケストラも憧れを歌うかのように。ピアノ独奏はなお夢見るように繰りかえされますが、オーケストラは威嚇的な響きを聴かせたりもします。ピアノと弦トップとの室内楽的な効果も再び試みられ、曲はむしろロマンティックと言いたいほどの雰囲気です。
第3楽章:アレグロ、変ロ長調、8分の6拍子。くるくる回る輪舞のような軽やかな音楽です。オーケストラの感度は良好で、演奏する小菅さんの表情は、いかにも楽しそうで嬉しそう。スキップするようなリズムで駆け回るかと思うと、微妙に曲調を変えたりして、楽しく多彩な演奏となりました。いや~、素晴らしい!
聴衆は、もう拍手、拍手、拍手。これに応えて、アンコールはシベリウスの「樹の組曲」から「もみの木」Op.75-5 とのこと。これがシベリウスらしい静謐な音楽で、実に素晴らしかった。拍手が鳴り止まず、小菅さんは何度も呼び出されます。アンコール二曲目は、ショパンの「革命のエチュード」でした。これも唖然とする見事さでした。
ここで、15分の休憩となります。休憩の後の第3曲目は、交響曲第15番。
楽器編成は、フルートが退き、Ob(2)-Fg(1)-Hrn(2) という管セクションに、弦は 1st-Vn(8), 2nd-Vn(9), Vla(6), Vc(5), Cb(3) というものです。おそらくファゴットは、チェロの隣に位置するところからみても、低音部の補強のような役割を負っているのでしょう。
第1楽章:アレグロ、4分の3拍子。歯切れよさを感じます。第2楽章:アンダンテ、ハ長調、4分の2拍子。ホルンの管を交換したのでしょうか。指揮ぶりも縦の動きを多用しているように感じられます。第3楽章:メヌエット~トリオ。第4楽章:プレスト、4分の2拍子。この曲は、南国イタリア風というよりはより中欧ドイツ風で、第13番よりも短く感じました。
後半がずいぶん短かったためか、飯森さんが珍しくアンコールに応えてくれました。先の交響曲第13番の第2楽章、あの実に優しいアンダンテで、山響の弦楽セクションの実力を遺憾なく発揮した演奏を堪能しました。
終演後のファン交流会では、NHK山形放送局の山田アナウンサーが登場し、小菅さんのインタビューを敢行!なかなか上手な、と言ったらプロに対して失礼でしょうね(^o^)/
むしろ、ファンが聞いてもらいたいことを代弁してくれた、というようなインタビューでした。山田アナウンサー、ありがとう(^o^)/
(*):モーツァルト「ピアノ協奏曲第27番」を聴く~「電網郊外散歩道」2008年11月
週末の土曜日、午前中に老母を眼科に送り、それから作業小屋の片付けを始めて大汗をかき、スピードスプレーヤをカーポートから作業小屋に移しました。これで、同居の娘が新車を購入しても大丈夫になりました。そんなこんなで、やっぱりバタバタと出かけることになり、会場の山形テルサホールに到着したのは三時頃となってしまいました。なんとか席もとれて、妻は駅ビルで少しお買い物をして、恒例の飯森範親さんの曲目解説を聴きました。
本日の曲目は、
モーツァルト作曲
(1) 交響曲 第13番 ヘ長調 K.112
(2) ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595、 Pf:小菅優
(3) 交響曲 第15番 ト長調 K.124
指揮:飯森範親、演奏:山形交響楽団
というものです。
最初の交響曲第13番では、Ob(2)、Hrn(2)、Fg(1)、そして弦が 8-8-5-5-3 の対向配置かと思っていましたが、2曲目の協奏曲で、右手の第2ヴァイオリンが9らしいと気づきましたので、もしかしたら13番でも2nd-Vnが9だったのかもしれません。
モーツァルトが第2回イタリア楽旅の途中、1771年の11月にミラノで作曲されたもののようで、16歳直前のモーツァルトの意欲作と言ってよいのでしょう。
第1楽章:アレグロ、4分の3拍子。会場のざわつきを嫌ったか、指揮者はなかなか指揮棒を上げません。演奏の始まりまでしばらく待ちましたが、モーツァルトの交響曲の始まりは、やっぱり颯爽、堂々としています。
第2楽章:アンダンテ、変ロ長調、4分の2拍子。弦楽のみで演奏されます。強弱をつけて演奏されますが、山響弦楽セクションの、なんとも繊細な響きに魅了されます。
第3楽章:メヌエット~トリオ、あれれ、と思っているうちに終わった感のある短い楽章でした。
第4楽章:モルト・アレグロ、8分の3拍子。ロンド風の、いたって速い楽章です。このあたりは、作業の疲れが出たか、気持ちよくて(^o^;)>poripori
続いて2曲目は、ピアノ協奏曲第27番(*)。ピアノが中央に引き出され、メンバーが再登場します。ホルンはナチュラル・ホルンのようで、交換用の丸い管も一緒に抱えています。交響曲第13番の楽器編成と比べると、オーボエ(2)、ホルン(2)にフルート(1)やファゴット(2)も加わっています。2nd-Vnは9のようです。
今回のソリストの小菅優さんは、現在はヨーロッパを本拠地にして活躍されていますが、在住はミュンヘンだそうで、山響にようやくお招きできたとのこと。
第1楽章:アレグロ、変ロ長調、4分の4拍子。山響の弦セクションの始まりは、サイダーがシュワシュワいうような音。歌うような弦の主題に、管が加わります。独奏ピアノが入ると、ご機嫌なピアノと弦トップのアンサンブルとの室内楽的な味も。このあたりは、音楽監督がたびたび試みているところです。独奏ピアノとオーケストラの協奏により曲調が高まりさらに高まる中で、フィッと力が抜けて音が消えていくのを楽しむような場面も聴かれます。ピアノが転調すると、オーケストラが鋭い音で答えたりします。双方の感度充分です。
第2楽章:ラルゲット、変ホ長調、2分の2拍子。夢見るような独奏ピアノから始まります。ホルンに続き、オーケストラも憧れを歌うかのように。ピアノ独奏はなお夢見るように繰りかえされますが、オーケストラは威嚇的な響きを聴かせたりもします。ピアノと弦トップとの室内楽的な効果も再び試みられ、曲はむしろロマンティックと言いたいほどの雰囲気です。
第3楽章:アレグロ、変ロ長調、8分の6拍子。くるくる回る輪舞のような軽やかな音楽です。オーケストラの感度は良好で、演奏する小菅さんの表情は、いかにも楽しそうで嬉しそう。スキップするようなリズムで駆け回るかと思うと、微妙に曲調を変えたりして、楽しく多彩な演奏となりました。いや~、素晴らしい!
聴衆は、もう拍手、拍手、拍手。これに応えて、アンコールはシベリウスの「樹の組曲」から「もみの木」Op.75-5 とのこと。これがシベリウスらしい静謐な音楽で、実に素晴らしかった。拍手が鳴り止まず、小菅さんは何度も呼び出されます。アンコール二曲目は、ショパンの「革命のエチュード」でした。これも唖然とする見事さでした。
ここで、15分の休憩となります。休憩の後の第3曲目は、交響曲第15番。
楽器編成は、フルートが退き、Ob(2)-Fg(1)-Hrn(2) という管セクションに、弦は 1st-Vn(8), 2nd-Vn(9), Vla(6), Vc(5), Cb(3) というものです。おそらくファゴットは、チェロの隣に位置するところからみても、低音部の補強のような役割を負っているのでしょう。
第1楽章:アレグロ、4分の3拍子。歯切れよさを感じます。第2楽章:アンダンテ、ハ長調、4分の2拍子。ホルンの管を交換したのでしょうか。指揮ぶりも縦の動きを多用しているように感じられます。第3楽章:メヌエット~トリオ。第4楽章:プレスト、4分の2拍子。この曲は、南国イタリア風というよりはより中欧ドイツ風で、第13番よりも短く感じました。
後半がずいぶん短かったためか、飯森さんが珍しくアンコールに応えてくれました。先の交響曲第13番の第2楽章、あの実に優しいアンダンテで、山響の弦楽セクションの実力を遺憾なく発揮した演奏を堪能しました。
終演後のファン交流会では、NHK山形放送局の山田アナウンサーが登場し、小菅さんのインタビューを敢行!なかなか上手な、と言ったらプロに対して失礼でしょうね(^o^)/
むしろ、ファンが聞いてもらいたいことを代弁してくれた、というようなインタビューでした。山田アナウンサー、ありがとう(^o^)/
(*):モーツァルト「ピアノ協奏曲第27番」を聴く~「電網郊外散歩道」2008年11月