少し前に、あるブログで『古代ローマ時代の24時間』という本に触れて興味深い見方(*1)を示していました。それによれば、平均的な古代ローマ人の生活の中では5〜10人ほどの奴隷を使っており、奴隷たちが「掃除、選択、食物の貯蔵管理、水汲み、湯を沸かす」などの仕事を分担していたということから、現代においては「掃除機、洗濯機、冷蔵庫、水道、瞬間湯沸かし器」などの家電製品がこれらの奴隷労働を代替していると指摘するものです。多くの機械が単純労働を無人化し、自動化を志向することを考えると、なるほどと思います。その点で言えば、スマートフォンやパソコン等の情報機器は、さしずめ有能な秘書を置いたようなものでしょうか。
同様に、さまざまな農業機械もまた、農奴を代替しているようなものかもしれません。そういえば、奴隷制に基礎を置くラティフンディウム(*2)の普及・発展が古代ローマ帝国の土台を蝕んでいたように、奴隷労働を代替する農機具もまた、借金による機械貧乏という形で、あるいは農機具が壊れたから農業をやめる等の形で、現代の農家経営の土台を侵食しているのかもしれません。我が家の場合は、古い農機具は幸いにとっくに償還年数を過ぎているものが大部分ではありますが。
うーむ、もしかすると、現代の半導体不足による家電製品や農機具等の供給不足も、古代ローマにおける奴隷供給の逼迫に相当するのだろうか。いやいや、半導体不足は一時的な現象だけれど、古代ローマにおける奴隷供給の先細りは古代ローマ社会の土台を侵食していったからなあ。
(*1): 「古代ローマ人の24時間」です〜「海cafe2」2022年11月
(*2): ラティフンディウム〜Wikipediaの解説
(*3): 写真は Wikimedia より。
同様に、さまざまな農業機械もまた、農奴を代替しているようなものかもしれません。そういえば、奴隷制に基礎を置くラティフンディウム(*2)の普及・発展が古代ローマ帝国の土台を蝕んでいたように、奴隷労働を代替する農機具もまた、借金による機械貧乏という形で、あるいは農機具が壊れたから農業をやめる等の形で、現代の農家経営の土台を侵食しているのかもしれません。我が家の場合は、古い農機具は幸いにとっくに償還年数を過ぎているものが大部分ではありますが。
うーむ、もしかすると、現代の半導体不足による家電製品や農機具等の供給不足も、古代ローマにおける奴隷供給の逼迫に相当するのだろうか。いやいや、半導体不足は一時的な現象だけれど、古代ローマにおける奴隷供給の先細りは古代ローマ社会の土台を侵食していったからなあ。
(*1): 「古代ローマ人の24時間」です〜「海cafe2」2022年11月
(*2): ラティフンディウム〜Wikipediaの解説
(*3): 写真は Wikimedia より。