電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

米つきの合間に考えた~農作物と「ジャストインタイム」

2024年08月17日 06時00分54秒 | 散歩外出ドライブ
お米がなくなりましたので、軽トラックで玄米を運び、農協で米搗きをしてきました。



玄米30キロをよっこらしょと運び込み、100円玉3枚を機械に投入して精米度合いを選択します。我が家では基本的に「標準」を選択、すると精米が始まります。




待っている間にいろいろ考えました。農家の場合、お米は玄米を一年分をストックしておいて、必要に応じて精米して食べていますが、農家でない場合はお米屋さんやスーパー等で買ってきます。必要に応じて精米済みの米を購入するのですから、いわばお米のジャストインタイム、トヨタのカンバン方式みたいなものでしょう。在庫を持たないことの強みは、例えば保管場所が不要なこと。この方式は、生産や物流が順調な時はいいけれど、どこかに不具合が発生すると、とたんにストックがないという欠点を露呈してきます。



今回、父母の法事に参列した孫の家族は、米不足でスーパーではお米が買えないということで当地の産直でお米を探したらしい。まるで終戦直後の「闇米の買い付け」みたいだと笑っていました。

トヨタ社自身が、最近は短期間のトラブルに対応するため少量の部品を保持するようになったらしいと聞いたことがあります。それはストックと言うよりもバッファというべき性格のものでしょうが、貯蔵のできない生野菜はともかくとして、お米などは少量を保管しておき、使い切る前に補充しておくようにすればよいのではなかろうか。そして一番大きな問題は、気候や国際情勢に左右されがちな農作物に、ジャストインタイム方式のような考え方は適切ではない、ということではないかと思います。その意味では、政府が一定量を買い上げて貯蔵するという仕組みは、国レベルのバッファ的性格の制度なのかもしれません。


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