私が万年筆で主として使っているインクは、プラチナ社の古典ブルーブラックインクです。当ブログでは何度も言及していますが、たいていの紙で裏抜けしないという点で、備忘録ノートの両面筆記をはじめ、各種のノートやメモでたいへん便利に使っています。インクはボトルからコンバータで吸入したり、場合によっては空きカートリッジにスポイト等で注入したりして、同一のインクボトルから様々なペンに補充しながら使っているところです。
ところで、過日、購入したパイロット社の「ライティブ」万年筆(*1)で書いた文字の色が、他のペンとやや異なっていることに気づきました。備忘録ノートでは、記事のタイトルと日付をノートのはじめのページに目次として列記していますが、これがだいぶインク色が違って見えるのです。具体的にいうと、パイロット社の「ライティブ」で書いた行はより黒っぽく、プラチナ社のプロシオンやプレッピーで書いた行は、より青く見えます。プラチナ古典ブルーブラックのボトルインクの本来の色はだいぶ青い(*2)ほうですので、パイロットの「ライティブ」のほうが保管中にインクが黒っぽく変化していることを意味します。
古典ブルーブラックというのは、鉄(II)イオン(Fe2+)の水溶液に没食子酸などを加えたもので、空気中の酸素により鉄(II)イオン(Fe2+)が鉄(III)イオン(Fe3+)に酸化され、これが没食子酸と結合して黒色の物質に変化することから、青色色素の色と相まってブルーブラックに見える、というものです。したがって「ライティブ」は保管中にインクが空気酸化されやすいことを意味し、逆にプロシオンやプレッピーは空気を遮断することで乾燥も防いでいると考えられます。
パイロット社の「カクノ」白軸を便利に使いつつ、保管時の「乾きやすさ」を欠点と感じ、より乾きにくい製品として「ライティブ」を購入したのでしたが、どうやら同社比では乾燥防止対策を行ったようではあるけれど、他社比、すなわちプロシオンやプレッピー、あるいは#3776ブルゴーニュなどスリップシール機構を持つ製品のような密閉度ではない、ということなのでしょう。逆に黒っぽい色を利用するという考え方もあり、通年で使ってみてどうなるかを試してみたいと思います。
(*1): パイロットの万年筆の新製品「LIGHTIVE」を試す〜「電網郊外散歩道」2022年1月
(*2): プラチナ社のブルーブラックはボトルとカートリッジでは色合いが異なる〜「電網郊外散歩道」2015年1月
ところで、過日、購入したパイロット社の「ライティブ」万年筆(*1)で書いた文字の色が、他のペンとやや異なっていることに気づきました。備忘録ノートでは、記事のタイトルと日付をノートのはじめのページに目次として列記していますが、これがだいぶインク色が違って見えるのです。具体的にいうと、パイロット社の「ライティブ」で書いた行はより黒っぽく、プラチナ社のプロシオンやプレッピーで書いた行は、より青く見えます。プラチナ古典ブルーブラックのボトルインクの本来の色はだいぶ青い(*2)ほうですので、パイロットの「ライティブ」のほうが保管中にインクが黒っぽく変化していることを意味します。
古典ブルーブラックというのは、鉄(II)イオン(Fe2+)の水溶液に没食子酸などを加えたもので、空気中の酸素により鉄(II)イオン(Fe2+)が鉄(III)イオン(Fe3+)に酸化され、これが没食子酸と結合して黒色の物質に変化することから、青色色素の色と相まってブルーブラックに見える、というものです。したがって「ライティブ」は保管中にインクが空気酸化されやすいことを意味し、逆にプロシオンやプレッピーは空気を遮断することで乾燥も防いでいると考えられます。
パイロット社の「カクノ」白軸を便利に使いつつ、保管時の「乾きやすさ」を欠点と感じ、より乾きにくい製品として「ライティブ」を購入したのでしたが、どうやら同社比では乾燥防止対策を行ったようではあるけれど、他社比、すなわちプロシオンやプレッピー、あるいは#3776ブルゴーニュなどスリップシール機構を持つ製品のような密閉度ではない、ということなのでしょう。逆に黒っぽい色を利用するという考え方もあり、通年で使ってみてどうなるかを試してみたいと思います。
(*1): パイロットの万年筆の新製品「LIGHTIVE」を試す〜「電網郊外散歩道」2022年1月
(*2): プラチナ社のブルーブラックはボトルとカートリッジでは色合いが異なる〜「電網郊外散歩道」2015年1月
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