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志情(しなさき)の海へ

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大城立裕氏の新作組踊「対馬丸ー命の明暗」--愛のシリーズ4は「現代夢幻能」の雰囲気!

2010-12-23 03:34:44 | 政治の潮流
国立劇場おきなわで「ラッキイ・カム・ハワイ」を見た12月12日、お元気な大城先生にお会いしてしばらくお話した。「対馬丸、完成したよ」とお話され、またその創作の経緯(方法論)などについてもお話されていた。それはここで開示したくないので伏せるが、[是非読ませてください。添付で」とのお願いに彼はすぐに送ってくださった。氏の新作組踊はまだ出版されていない物を含めてこれで19作品目である!愛のシリーズ5まで完成されると、なんと全20作の新作組踊の誕生ということになる!

そのほとんどを添付で送って下さったので目を通したが、85歳の作家の強固な意志力・ゆるぎない精神に圧倒される!大城立裕氏の存在の重さ・大きさ(創作作品)は、沖縄の現在への眼差しの激しさでもあり、エールでもあると感じている。《氏の詩劇を舞台の花として演出する幸喜良秀氏の姿も(また若い嘉数道彦も)いわば沖縄人の誇り・矜持を総合芸術の美として、立体化された生身の舞台を創造していく。》

「対馬丸の悲劇」については、すでに一冊の本にもまとめられている大城立裕氏の詩劇(組踊)が「愛のシリーズ4」と銘打たれていること、主な登場人物が12歳(小学校5年生)という事も含めて胸打たれた。

辺野喜節「誰ゆ恨みてぃん 片付けやならん 大昔からぬ 運命とぅ 思り」
大勢の子どもたちが一夜にして海の泡として消えた運命(悲劇)を前に、成す術もなく受け入れざるをえない悲しみの深さ!それは忘れてはならないのである。忘れ去られてもならない歴史の事実を前に、二度とこのような事があってはならないと、亡霊(死者)になった12歳の幸次郎のつらねで終わらせる。

「世界や何ぬ事ん 運命んでぃ 言ぅしが くぬような運命や 有てぃやならん」
そして述懐節がこの歌詞で響き渡る。

このような運命はあってはならないのである!

しかし、この沖縄、日本国の捨て石として、無沈空母を余儀なくされている。菅総理(支持率ジリ貧)も前原外務大臣(最近はそのアメリカ追随の無能ぶりが指摘されて久しい男)も立て続けに沖縄にやってきた。辺野古へのごり押しをするために!沖縄の米軍基地をネットで検索すると、沖縄本島の赤く染まった基地の所在地がはっきり示されている。これらの基地の秘密が明らかにされるべきである。その恐ろしい実態がすべて明らかになっていないのは軍事機密という事だろうが、ウィキリークスのように軍事秘密まで暴くことによって大勢の命を救うことになる情報開示が、沖縄基地を撤去する方向に導かれることを願うばかり。もっと実態を知りたいと思う。米軍の実態、素顔を暴露すること、また沖縄に駐留する自衛隊の素顔も透明にされるべきである。機密の名目で大勢の人間が殺された過去の経緯を見ると、市民は知る権利をもって対処する必要があろう。

ベトナム戦争がアメリカの挑発で拡大したことなどを考えると、ーー嘘で隠ぺいされた情報で二百万人のベトナム人が殺され、約六万人のアメリカの若い兵士たちが殺された事を振り返ると、ーー戦争に誘導したい者たちの悪魔的な顔が浮かんでは消える。すでにしてアメリカの世界的軍事戦略にいながらにして加担させられている沖縄の住民として、それを拒絶しているのだという意志は示したい。

「世界や何ぬ事ん 運命んでぃ 言ぅしが くぬような運命や 有てぃやならん」

運命だという諦観で全てを許してはいけないのである。運命を変える運動をしなければまた押し流され、島ごと犠牲になる!無沈空母沖縄島を返上しないかぎり、また運命にもてあそばれる悲劇の未来かもしれないのだ!ところで米軍は、避難目的で、対馬丸に大勢の子供も含めた民間人が乗船していることを知悉しながら、攻撃したのである。虫けらのように!敵の船は攻撃しろ!戦艦でもない船が沈没させられたーーー!新作組踊「対馬丸」には攻撃して殺した米軍への視線はない!情報を監視する日本人の姿は顕れる。監視された沖縄だった!

<ザルツブルグの土産品店で;卵の殻の飾り付け:2010・8>



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