
80年代のアメリカで観たグロトフスキー演劇メソードの雰囲気に思えた。神秘主義で身体性が強調されるグロトフスキーだが、神里さんの舞台は立体的な仕掛けがポップ調で、例えば演技は福永武史さんの「わが街の小さな劇場」の仲間が、まだいいね‼️
琵琶湖の物語は斬新で、自然や環境、地球の生態系が、表面に住む人間の諸相と絡み合っていることを浮き彫りにしていた。
意外にも外来種の魚を天皇がもたらした事実、同じく天皇がタイにプレゼントした魚が繁殖していることなど、はじめて台詞で拝聴だが、たかが魚ではなく、琵琶湖の古来からの成り立ちや神話もまた背景に埋め込まれているようです。
つまりかなり野心的な作品で、舞台は輻輳的で、途中から介護疲れのせいか、眠たくなっていました。
テキストは販売されているので、後でまたコミットしたいのですが、まず戯曲を読んでですね。
環境の相互作用、人間社会の相互作用、移民は他の文化への侵入でもあるのですね。根付くことは侵略でもあり、融合と反発と止揚へと行き着くのでしょうか。多文化接触、多文化融合、住み分けもあります。動物の住み分けのようなアメリカの大学の学生寮にびっくりしたことがありました。
社会や国家、この地球村の骨格を見据える時、←なかなか全体は見えるようで見えない---、見えないままにオブラートに包まれているーーー、権力構造の推移ーー巧妙に一般大衆を操る仕組みがなされている現況ーーーどこにパワーの焦点がーー、見えすぎる腐敗も見過ごす・見逃すこの国の民衆、きれいな表層の根が腐っていると、どうなるのだろう。制度として、格差増長、社会分断、混沌として変化していくありようーーー。