志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

続く!⇒ 「カタブイ、1995」ひめゆりピースホール、ちょっと啓蒙的でもあったが、良かった!沖縄、日本は植民地のセリフが~!

2024-03-04 22:44:20 | 沖縄演劇

物語の筋書きも、良かったですね。日本国憲法、安保条約、地位協定の問題がナレーションで語られます。登場人物がそれぞれに変化していく。絶えず轟音をまき散らして飛ぶ米軍戦闘機は沖縄の現実。反戦軍用地地主の石嶺家だった。
 14歳の石嶺聡子役、宮城はるのさんが光っていた舞台!歌三線も舞踊も惹きつけた!台詞のやり取りが歯切れ良い。長い説明もあるが、納得はいく。
安保条約の条項や地位協定の問題は、沖縄だけの問題ではない。日本国の国体、国の在り方が問われている。沖縄の状況は過酷だと感じているが~。
1995年、小学生の女の子が3人の黒人兵にレイプされる悪夢が、8万5千人以上の県民の総決起大会になった。
 しかし沖縄の人々の怒り、憤懣はその場に参加した人々の何倍もの数だったはずだ。少女はわたしの実家にも近い町での出来事だった。少女の通う小学校の校長先生はよく知っている方で、中2の時はその町の中学校に通った。それだけにあの町のたたずまい、基地の町ゆえの様々な問題、戦後の歴史も含めていろいろ思い出されてきた。
 ある面舞台は身近な沖縄そのものであって、軍用地地主の家族の芯の据わった在りようが迫ってきた。

 (2月4日、体調不良で中途で終えたこの項目である。体調回復。しかし食による身体の反応に痛みと共に、驚き、感謝した。)

『悲劇喜劇』に掲載されていた脚本は前に読んだので、受賞後の特集号を買った。日本の皆さんの認識が高まればいいね。戯曲を読んだ印象は、岸田國士戯曲賞の候補になった沖縄の劇作家の作品「ライカムで待っとく」が良かった。「カタブイ、1972」は歴史をなぞっているような、オーソドックスな作品に思えた。沖縄出身の兼島拓也の戯曲は、これほど説明調にはならないのだろう。
 内藤裕子さんは、100冊も沖縄関係の書籍を読んだと言う。その上で家族物語を復帰問題と絡ませている。既視感があって、正直あまり新鮮な驚きはなかったのが事実、ゆえに兼島拓也の作品に逆に驚いた。
 プロデューサーの下山久さんは秀逸で、大和人の感性と沖縄の地の感触を融合させているようだ。大和受けする戯曲であり、それはそれで沖縄の現実を広報する演劇の物理的力を大いに発信してほしい。
 
今回の「カタブイ、1995」も多くの日本国民に観てほしい舞台である。
沖縄の過酷な現実は続く。政府による法的締め付け、飴と鞭は軍用地地主にも振るわれている。金銭の甘味には国会議員も甘い。国民の代表たちが大金の脱税さえするわけだから、日本の国の植民地的惰性、体質は、怖ろしい。

 続く:『悲劇喜劇5月号』カタブイ、1972特集を読んだ感想でも書いていきます。





ひめゆりピースホールの入り口は市場の中!

 
 



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