トートーメー〈位牌〉の継承や相続問題は身近でも大きな問題になったままです。戦争で唯一の長男を失った本家とか、仏壇の位牌やお墓が廃れていく様子に心を痛めている方々も多いのではないでしょうか。
昨今は、結婚しない男女も増えています。跡継ぎ問題が増えていくようです。男性、長男重視の家父長制の琉球・沖縄独特の習慣が風俗習慣が現代まではびこって、そのハビトスの桎梏がなかなか解決されない中で、日本式の位牌の供養・処分、 墓じまいなどの広告を新聞でも目にするようになっています。
祖先崇拝やユタ信仰に、新しい複数の仏教概念が周りを取り込んでいる昨今です。この「トートーメー万歳」の沖縄芝居がまだまだ生々しい沖縄です。
女の子だけが生まれた家庭はどうするのでしょうか。女性が位牌やお墓を継承できないのでしょうか。昨今は従来の枷から開放されて自由に民法に基づく継承がなされている家庭も増えているかと推測するだけですが、その実態となると、よくわかりません。時代の推移は確実に変化をもたらしているはずですが~。
あらためて、死すべき存在としての私達は死後安らぐ場について深く考えざるをえません。お墓をまったく必要としない文化もあります。位牌も琉球では比較的新しい習慣だということも事実のようです。またどのように変節していくのでしょうか。
「走れ!トートーメー」の笑劇も人気があります。島 正廣さん原作で吉田妙子さんの演出で最近HNKでも放映されました。吉田さんによると事実に基づいた話だよ、との事です。
★以下の論文はとてもいいですね!
「沖縄の位牌継承と女性問題 : 父系血縁イデオロギ ーの歴史的形成過程を通して」国仲銘子