日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「古典芸能の祭典」リポート(2015.10.25)@東京文化会館&古典芸能についてイタリア語で話す

2016年10月25日 | 日本文化紹介
「古典芸能の祭典 アジアの記憶 日本の宝」に行ってきました(2015.10.25)@東京文化会館/上野&古典芸能についてイタリア語で話す


さて 能楽堂に能を見に行った時にいただいたチラシの中にあった「古典芸能の祭典」を観に行きました 
昔(大昔?)はよく韓国の男寺団(ナムサダン/サムルノリの源流)とかインド四大舞踊等を観に行ったものです...なのでかなり久しぶりの舞台鑑賞でした(*^^*)

これは6種類の古典芸能を一気に楽しめるというおトクなものでして日本の古典芸能を代表する演目が一堂に会します!!(それで選んだ?!)

「アジアにルーツを持ちながらも、日本の風土で熟成発酵され、独自の日本文化として発展してきた古典芸能。舞楽、能楽、歌舞伎舞踊、文楽といった日本の代表的な古典芸能の良さを知ることができる公演です。さらに、市民参加型の真伎楽、大田楽を加え、古来より日本人の持つ"お祭り"感覚を活かした祝祭性のある古典芸能の一大フェスティバル。」(チラシより)
 
     *    *    *

まず最初は真伎楽 これは獅子舞のような感じでにぎやかでした 伎楽とは行道(お練り)のパフォーマンスなのだそうです
聖徳太子の頃にアジアからやってきた伎楽で 平安時代に途絶えた芸能を復元しました


2番目は 舞楽陵王』 仮面をつけて戦った中国の故事に由来、郵送かつ華麗な舞楽を代表する一曲です 
雅楽は昔はよく聴いたものですが いつのまにか瞼が...それでいいのだそうですが(笑)
(出演:しのばず雅楽会)

舞楽: una danza tradizionale giapponese importata dalla Cina


3.半能 観世流『石橋 大獅子』勇壮な舞と緊迫感ある囃子の絢爛豪華な人気曲

半能は 左右に紅白の牡丹が置かれ「万歳千秋と舞い納めて、獅子の座にこそ直りけれ」と地謡が一気にうたいあげます  白赤に当(親子)の獅子と 紅白の牡丹が対となって 「祝言能」とも呼ばれる能「石橋」の祝福気分が高まります

能 nò: una forma di teatro sorta in Giappone  



4.人形浄瑠璃 文楽(義太夫節)
本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)』から「奥庭狐火の段(おくにわきつねびのだん)」

狐の霊力が八重垣姫に乗り移り、恋人に急を知らせます。義太夫節の聴かせどころで 舞台の幕が開くや客席からいょっ!の掛け声が(*^^*) 
でも人形は出てこなかったのですが 人形のつかない素浄瑠璃の方が かえってダイナミックに醍醐味を伝えるとのこと 

 
文楽: Il Bunraku (文楽) è un tipo di teatro giapponese che nacque nel corso del XVII secolo nell'isola di Awaji.
I personaggi vengono rappresentati con marionette di grandi dimensioni, manipolate a vista.

 
5.歌舞伎舞踊操り三番叟

この『操り三番叟(さんばそう)』の操り三番叟役が実に見事で 人形遣いと息がぴったりで見応えがありました~ 

操りは糸操りや手遣い人形の芝居のことで 三番叟は能の「翁(おきな)」に登場する老翁で それをさらに滑稽軽妙に演じ 操り糸が切れたりよじれたりする趣向もこらしてあり楽しめました また歌や三味線もよかったです 

歌舞伎舞踊 la danza di kabuki



6.大田楽
 出演:野村万蔵、わざおぎ、市民参加
 
この最後の大田楽が一番すごかった!! 今までのは1.の真伎楽を除いて「静」とするならこれはまさに「動」 
天下泰平 五穀成就を願って収穫を祝い踊り狂うという田楽 これは市民参加 アジアからの留学生や地元の小学生も参加しての特別バージョン!!

ホールうしろのドアが空き 天皇を従えた踊り手たちがしずしずと通路を舞台に向かって歩いてくるという演出 これはすぐそばを踊り手が歩いてゆく臨場感がスゴイ!! 顔や化粧や衣装までがよく見えて 舞台をさまざまな楽器を手にした84名もの踊り手たちが舞い踊る...

網木(びんざさら)」は88枚の木片を編んだ造形の楽器で これは日本に伝わる南京玉すだれにも似た感じ 
そして「腰鼓(ようこ/くれつづみ)」 これはアジアの「伎楽」に用いられた鼓の一種で 日本では田楽太鼓ともいいます 
綾蘭笠(あやいがさ)もおわら盆の笠に似ていて それはカラフルでにぎやかで見ているだけて楽しくて 日頃の雑念がすべて吹っ飛びました~(^^)/

子供たちもみな 手には棒を持ち振り回しながらくるくると...そして最後に半分は舞台の通路をまた戻り 半分は舞台に残り幕となる... うーん実に堪能いたしました 
市民参加型っていいよね(*^^*)

網木/ささら:  un strumento a percussuione tradizionale giapponese

この他にもいただいたチラシには 外国人向けのいろんな日本の伝統文化無料体験などもあり 興味深かったです

Approaching Tokyo Tradition 伝統文化事業は こちら

古典芸能の祭典」は こちら




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