日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

イタリアン・デザイン・デーの展示とパネルディスカッション「イタリア、リサ愛クルしましょう デザインと循環経済」に参加しました(2022.3.24)@イタリア文化会館

2022年03月25日 | イタリア製品

イタリアン・デザイン・デーの展示(3.23~4.1)とパネルディスカッション「イタリア、リサ愛クルしましょう デザインと循環経済」に参加しました(2022.3.24)@イタリア文化会館

 

桜も咲き始めたこの日 久しぶりにイタリア文化会館のイベントに足を運びました 

九段下の駅から歩くと色々景色が変わっていました なつかしい方にもお会いできて行ってよかったです

 

まずは1階で展示「“Welcome, feeling at work”展 ‐サステナビリティを超えた建築におけるRe-generationという概念‐自然との共生の可能性を実現する」を見てから 地下のアニェッリ・ホールで開催された パネルディスカッション「イタリア、リサ愛クルしましょう デザインと循環経済」を聞きました 

イタリアン・デザイン・デーの一環としてまずは展示ですが ミラノの旧リッツォーリ地区の再開発事業は 隈研吾建築都市設計事務所によってプロジェクトとなり発展してゆきました

サステナビリティの領域を超えて 再生しながら繁栄する「リジェネレーション」を目指す建築に注目が集まっていますが その例のひとつが「Welcome, feeling at work」プロジェクトとのこと

      *      *      *

階段を下りてアニェッリ・ホールに向かうと ところどころにリサイクル素材で作った製品などの様々な展示がされており 目を見張りました

再プラでつくった玩具 パイナップルの革でできたバッグ 

 パイナップルの革のバッグ 初めて見ました!

 

オレンジピール由来や農業由来の布地 

倒木や廃材などで作られた椅子 

  倒木等で作られた椅子

屏風 コーヒーからできたコーヒー色のコーヒーカップ 

 コーヒーでできたコーヒーカップもコーヒー色!

古着や繊維くずで作られた新しいリサイクル繊維 

サボテン由来の革等…

   サボテンから革を作る

 

みなregenerare (復活・再生)して 第2の生を受けたものばかりで 日本にあるだろうかと驚きました

  出展者リストは こちら

 

   *      *      *

次にパネルディスカッション「イタリア、リサ愛クルしましょう デザインと循環経済」が行われました

イタリアでは排出される廃棄物の79%がリサイクルされており これは欧州平均を凌駕し 6,300万トン二酸化炭素削減に相当します

イタリアは循環型経済大国なのです

この日は伊日両国の建築家と専門家が インテリアデザイン 自動車分野 ファッション 都市計画など 多様な分野におけるリサイクル可能な素材の使用について 素材を使用せず完全にグラフィックな創造性に置き換える試みについて 研究課程と成果を語ってくださいました

大使の挨拶に続き 5人のパネラーがそれぞれ発表し質疑応答 同時通訳で聞きました 

文化的持続可能性」という概念についてお話いただきました

アフターライフ(Afterlife) 使い終わったモノで作られた新しいモノたちの紹介 (LANケーブルで作られた椅子 ペットボトル等の透明な材質を使い 光を取り入れた北海道の平屋の民家など) 

そしてカーデザインの専門家による発表で驚いたのは ヴェネツィアの潟で使っていた杭(briccole)を再利用してフライス加工し 車のドアの裏等にはめ込んで新しい命を吹き込むというもので 10~20年たって虫くいもあるが それもデザインに取り入れているというものでした いかにもイタリアらしいですね!  第3の生を送る木材ですね

Dieselというジーンズで有名な会社が 文化服装学院とコラボして作られたUpcycling(創造的再利用)という概念で進められた新しいプロジェクトも興味深かったです 

ジーンズ1本に必要なコットンを作るのに 1万リットルもの水が必要であり そういったエコロジカル・フットプリントも考慮しているそうです

文化服装学院の渋谷のお店で 生徒たちが作った セカンドライフの材料で作った服を売っているそうで スライドも紹介していただきました

最後は W.グロピウスの言葉で締めくくっていただきました

60年を迎えた今年6月開催予定の国際家具見本市 ミラノ・サローネのテーマは サステナビリティです 

 

この日はデザイン関連分野の方々が多く来館されており 終了後はビュッフェもあり ひさびさにたくさんのイタリア人を間近に見て圧巻でした 

パネルディスカッションは こちら

 

すばらしいイベントを開催してくださいましたイタリア大使館様に 心よりお礼申し上げます

 


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