日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「イタリアの魅力を発見 - ラヴェンナ- モザイクの街」のセミナーに参加しました-2回目/後半(2021.6.12)@リンガビーバ・イタリア語教室 

2021年07月28日 | イタリア旅行・世界遺産

「イタリアの魅力を発見 - 歴史、文化、芸術を巡る旅  ALLA SCOPERTA DELLE MERAVIGLIE D'ITALIA - ラヴェンナ- モザイクの街」のセミナーに参加しました-2回目/後半(2021.6.12)@リンガビーバ・イタリア語教室 

 

第1回に引き続き 第2回の後半です:

 

3. サン・ヴィターレ聖堂(la basilica di San Vitale)  *一番上の写真は外観

サン・ヴィターレ聖堂は 548年ユスティニアヌス帝によって建てられた 8角形の集中式の聖堂です

ここには ユスティニアヌス帝と妻テオドラのモザイクがありますが これが一番の見どころかもしれませんね!

ローマの兵士であった殉教者(martirizzato)の 聖ヴィターレ(San Vitale)に捧げられた聖堂ですが  彼は生きたまま井戸に埋められた(interrato vivo, dentro un pozzo)とのこと その遺構が聖堂に残っているそうです

ギリシャ出身のラヴェンナの銀行家  ユリアヌス・アルゲンタリウス(Giuliano Argentario)が 2,6万枚もの金貨(pezzi d’oro)を寄付したそうですが 彼は他にも 4.のサンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂も援助したといわれています

外観はやはり控えめですが 厚さ4センチの赤い煉瓦と 同じ厚さの石灰層とが交互に置かれているため色が特殊です 中は豪華なモザイク等で飾られておりそのコントラストが 外見よりも内面を重んじるキリスト教の建物ならではですね

11世紀になってから プロテシス(prothesis)  ディアコニコン(diakonikon)というミサに使う施設が外付けされました 

10世紀に造られた鐘楼の塔(la torre campanaria)は 1688年の地震のあとに修復されました

中の床には カンタロス(cantaro)の杯と若枝(tralci)が モザイクと色大理石でちりばめられています

キューポラは tubi fittiliという 素焼きの陶製パイプを積層してゆく方法で 円形になるように作られているのですが これは 底のない瓶の形をしたチューブを交互にはめ込んでゆき 上に行くほど直径が狭まってゆきほっそりと仕上がる経済的な方法とのこと 

キューポラは エクセドラ(esedre)という半円形の広場と 聖堂内陣(presbiterio)を形造る弓形のアーケード(arcate)でもって支えられています 2階にはマトロネオ(matroneo)という婦人専用の回廊があるのですね 

 ← 2階のマトロネオ 女性だけが歩けたらしい...

柱頭(capitelli)のせり台(pulvini)は 羊や鳥などのレリーフが施されています また光の交差もそれは美しく 空間の広さを堪能し 8つの構成遺産の中では   やはり一番美しいですね…💖

 ← 柱頭のせり台にはレリーフが...

 

内陣部入り口のアーチ部分には 中央頂部にキリスト 左右に12使徒のメダイヨンが配置されています 

 

最も有名なモザイクが後陣の Teofania(神の顕現/apparizione di Dio)です

 ← 神の顕現

 

中心には全世界を表す青い球体にキリストが座り 左右には殉教者聖ウィタリス(San Vitale) 聖堂の模型をキリストに捧げる司教エクレシウス(Ecclesio)が描かれており 足元には四大河が湧き出し 頭上には虹の雲が描かれ 楽園を表しているといわれています

 

← ユスティニアヌス帝 一人おいた右は司教マクシミアヌス(史実に基づき最も似ている)

また壁面には 東ローマ皇帝ユスティニアヌス(imperatore Giustiniano)の肖像 そして向かい合うように皇妃テオドラ(imperatriceTeodora)のモザイクがあります

2人はラヴェンナに来たことはなく テオドラはこれが作られた時は亡くなっていたとのこと そのため左側には泉のある暗い部屋が描かれているのですね 

またユスティニアヌス帝の一人おいた右は  司教マクシミアヌス(vescovo Massimiano)です 上に名前も書かれていますね

 

4. サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂(la basilica di Sant’Apollinare in Classe)

 

「サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂」は、ラヴェンナの北部にあるクラッセ(Classe)という町にあります

クラッセは かつてはラヴェンナの軍港でした 

サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂は 549年にラヴェンナの司教マクシミアヌス(vescovo Massimiano)によって 初期キリスト教の三廊式(tre navate)のバシリカ式聖堂として建設されました

建設にあたっては 銀行家ユリアヌス・アルゲンタリウスが出資したといわれています

聖堂内には「キリストの変容(trasfigurazione di Gesù)」の場面を表したモザイクが残っています

 ← キリストの変容 いちばん上に神の右手が描かれている

 

キリストが十字架として出現しており Pietro  Giacomo  Giovanniの3人の弟子を連れて タボール山(Monte Tabor)に登ったキリストが 預言者と語り合ったという奇跡の場面です

細かい絵の説明をたくさんしていただきました 聖アポリナリス(Sant’Apollinare)は両手を広げて祈っており (当時の祈りのポーズ) また神の右手が上から描かれていたのが とても興味深かったですね

 

構成遺産が8つもあって 盛りだくさんなので混ざらないように 2回に分けてくださって正解でした!! それでも時間を超過して最後まで貴重なお話をたくさんしてくださり 頑張って準備して聞いた甲斐がありました💖

 

セミナーは  こちら

* 素晴らしいセミナーを開催してくださいましたリンガビーバ・イタリア語教室様に 心よりお礼申し上げます

写真は 3のサン・ヴィターレ聖堂の外観

 


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