日本農業新聞e農netを見ていたら「稲わら供給地・宮城県 風評害で取引激減 保管場所 もう限界 (2013年01月27日)」という記事があった。
内容は以下の通り
全国屈指の稲わらの供給地、宮城県で県外向けに稲わらを生産する農家が、東京電力福島第1原子力発電所の事故による「風評被害」で窮地に陥っている。
放射性セシウムが国の基準(暫定許容値)を下回っても取引を断られ、保管する場所も限界だ。
損害賠償の基準(指針)を決める政府の原子力損害賠償紛争審査会は30日に新たな指針を示す方針で、行政には生産現場の実態を踏まえたきめ細やかな対応が求められる。
宮城県大崎市で稲わらを売買する「(有)大場アグリサービス」。
保管庫の扉を開けるとロール状の稲わらが、入り口近くまで詰まっている。
「これが風評被害の現実。限界を通り越している」。
代表の大場博さん(56)はロールを見詰める。
放射性セシウム濃度は検出限界値以下だが、引き取り手がない。
4000平方メートルの保管庫に入りきれない稲わらはロールが置きやすいように土を入れて固めた水田50アール(5000平方メートル)に野積みした。
稲わらの風評被害は、放射性セシウムの濃度が高い稲わらを農家が牛に給与していた問題が発覚し、各地の枝肉価格が暴落した2011年7月以来続く。
同社は事故前、自社で500ヘクタール生産し、県北の農家からも500ヘクタール分を買い付け全国の肉牛肥育農家に販売していたが、事故前の3割程度しか売れない。
同社を設立して今年で25年。大場さんは「銀行などの協力で助かっているが、資金繰りが切実な問題。
築いてきた販売先も経営努力も風評被害で無になった。
現場任せで放置しないでほしい。
政府主体の抜本的な風評被害の対策は待ったなしだ」と訴える。
というもの。
稲わらは、農業では裏方の存在。
農業の復興・復活の中でも、一番遅れてしまうことも明らか。
でも、稲わらが無くなってしまったら、農業のダメージは計り知れない。
早急な対策が必要だと思う。