ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

第9次支援活動<雄勝町・気仙沼>(その25…旅の終わり)

2012-10-28 09:35:56 | 能楽の心と癒しプロジェクト
【8月14日(火)】

翌朝。。島田呉服店さんでゆっくり休ませて頂いた ぬえと太鼓のOさんはこの日 1日をかけてゆっくりと東京に帰ることにしていました。Oさんは山形県に行ってみるとのこと。気仙沼からは一関まで内陸を走って東北道に出る方法もありますが、ここはやはり国道45号線を通ってずっと沿岸沿いを走って、各地の被害の状況をご覧頂きたいと思い、その旨お願いしてお別れをしました。

ぬえは島田呉服店のみなさんにお礼を申し上げてから出発。ぬえもやはり定点観測。。というか各地のその後の復興の様子を見ながら石巻まで南下して、通い慣れた三陸道、東北道を経由して、深夜にならずに東京に帰ることができました。

それでは帰途に見てきた現在の様子など。

気仙沼南町 傾いたままの街路灯



気仙沼・本吉の岩井崎海岸への入口。



近づいてみると。。ホヤぼ~やが。。



裏に回ってみると岩井崎の近く、波路上地区で精力的に支援活動を続ける地福寺さんの看板がありました。



こちら地福寺さん。ぬえたちもここで一度公演をさせて頂きました。今回もご住職さまと久しぶりにお話をさせて頂き、来年。。になりますかね? ご一緒の活動について相談してきました。



同じく波路上地区のガレキ置き場。分別も進んできています。



このあと本吉町の はまなすホールと図書館にご挨拶に行って、それから小泉地区へ。
これは気仙沼線の「陸前小泉駅」の跡地です。砂利の小山にしか見えませんが。。でも鉄橋の上に残されていた家屋の残骸は今年のはじめにきれいに取り除かれました。





はるか遠くにはぽっかりと空いたトンネル。線路は残骸しか残されていませんが。



小泉小学校の近くに建てられた震災の記憶をとどめるための石碑。



昨年9月に舞囃子を舞った南三陸町の泊崎漁港。陸には土嚢が積み上げられて、着々と土地のかさ上げが始まっていましたが、肝心の港はまだ水没したままでした。





志津川の近くの袖浜。う~ん、こちらはあまり片づけが進んでいないようです。







石巻市北上町の相川小学校。体育館がつぶれてしまっていました。。





でも相川小学校のサイトを見ると、子どもたちは別の小学校を間借りして元気に学校生活を続けているようですね!

こうして8月のプロジェクトの活動は無事に終了しました。今回は2度の夏祭り~花火大会への出演など、恵まれた時期の訪問となりましたね。そのうえラジオ番組への出演や雄勝町でのはじめての活動など、プロジェクトとして初の経験も多く、とても印象的な活動となったと思います。

そして夏祭りの復活はまさに復興の象徴ですね。この場に立ち会うことが出来て本当によかったと思います。ガレキの片づけには順調に進んでいるところと、そうでもない場所との対比が際だっていたとは思いますが。。それでも前進しています。少しずつ!

現地でプロジェクトの活動を支えてくださったみなさん、そして何より各地の住民さん、忘れてならないプロジェクトのメンバーおよびゲストの能楽師のみなさん、活動に同行してくださった協力者のみなさん。お陰様で無事に、また有意義に活動を終えることができました。関係各位に改めまして御礼申し上げます~!