この頃の僕のセルフ・アファメイションはこうである。まあ自己暗示に近い。
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「わたしにはよいことばかりが起こっているなあ」「おお、ワンダフルワンダフル」
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そうするとその通りを実感する。なんだかそれもこれもその「いいこと」「よいこと」の変形バージョンに見えて来る。
種も仕掛けもない。そう思えばいいだけの話だから。
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思いを先行させているのである。だからその実態があとに付いてきていると言うことになる。思いが本物で実際実態がその影になって身を離れない、というカラクリである。
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ちょっとそうでなくても、「あははん、ここを経由して行くんだなあ」「道草していけってことなんだな」「これは僕に余裕が出来てきたからなのかな」などと思う。思うことにしている。そしてしだいに思いが遂げられていく。実現を見ていく。
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思考と現実のどちらが本物なのか。どちらも空なのか。どちらも透明体なのかもしれない。
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精神界は見えない世界である。形を取らない世界である。それではどうも理解が行き届きにくいから、形を借りて来る。形を借りて目に見えるようにする。判断がそうするとより有利になる。だから物質界は精神界のパートナーのようなものだ。満喫満足するのは精神界である。それをそうだと受理し識別し判断にかけるのは精神界の所為だからである。もちろんパートナーが喜んでいればもう一方だって喜んでいるはずである。
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よろこびを先行させるとそうさせようとするものがケリをつけて来る。そしてそこによろこびとする本体が形を現してくるようだ。
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わたしにはよいことばかりが起こっている。なぜならそうするように仕向けているからである。これがセルフ・アファメイションの得意技なのかもしれない。それもこれもよろこんですまそうとしているのかもしれない。一種の楽天思想だ。