久しぶりに新しい反物の仕立て依頼が来たので、着物が仕上がるまでをレポートしてみたいと思います。
【検反】
反物はキズやシミ、織りムラなどが無いか広げて調べます。
反物の長さは三丈五尺ほどありますので、調べるだけでも大変です。三丈五尺は、およそ13メートルになります。
【地のし】
仕立てる工程で反物の地の目を通すことが重要なので、スチームアイロンをあててゆがみを直し、伸びている生地を縮めて行きます。
これをしっかりやらないと仕立てる時に表の生地と裏の生地のつれあいが悪くなりきれいに仕上がりませんし、仕立てあがってから生地が縮むので、たんすの中にしまっている間に大変なことになってしまいます。なので、ここはしっかりと地詰めをして行きます。
さっきも書きましたが13メートルの反物を根気よくスチームを当てて行くのは結構な労力が要ります。
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スチームを当てて行くと、生地が面白いように縮んで行きます。
画像の左側はまだアイロンが当たってないので生地が縮んでません。
【裁断としるし付け】
今回の反物は附け下なので柄合わせをします。
これは裏の衽(おくみ)のしるしを付けてるところ。
表の生地と裏の生地、裁断としるし付けが終わりました。
次は縫い合わせです。最初に縫うのは袖です。